夜永唄 (ページ1)

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いつも通りページ1

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さっきの出来事の事をあーだこーだ言って笑いながら俺ら3人は公園を出る。

｢ほんまさっきの大橋くんは最高やったわ〜まじ、今日は急にやったのに2人ともこんな時間まで付き合ってくれてあざっした！｣

｢全然ええよ〜！｣

｢あっ、友達からっすわ。じゃあ、俺こっちなんで｣

｢おう、また明後日な｣

そう言うと恭平は電話に出つつ、軽く笑いながら手を挙げ首で会釈したので俺らも笑顔で手を振り返して恭平を見送った。

しかし、恭平が前を向いて行ってしまうと俺と大橋の間にはなんとも言えない空気が流れる。

横に居る大橋の様子を伺おうとすると大橋は無言で体の向きを変えて歩き出した。

とっさに見た横顔は数秒前まで笑顔だったのに今では微塵もその雰囲気が感じられないくらいの無表情に変わっていて、分かっていた事なのに思わず動揺してしまい慌てて大橋を追いかけるようにして歩き出す。

今日はラジオ終わりに恭平が

｢明日オフなんで今日友達ん家泊まる予定なんすけど、バイトが終わるの結構遅めらしくて暇なんすよね〜丈くんも大橋くんも明日そんな早くないっすよね？俺ちゃんと自分の分出すんで3人で飯行きません？｣

なんて珍しく誘ってきたもんだから3人で焼肉に行ったのだが、恭平がいつもの飯よりよく喋りテンションも高いもんだからラジオの延長戦みたいな感じだった。

店出た後もまだ時間まであるっていう恭平が近くに夜に見たら怖い動物の遊具がある公園があってまだ時間が大丈夫ならどうしても俺らに見せたいと言って連れて来てくれたのだが、結果対したこと無くて言われてみれば程度ではあったが逆にそれが面白くて久しぶりの公園に夜の妙なテンションもあってか遊具でくだらない遊びをして3人で盛り上がり楽しい時間を過ごした。

もちろんその時の大橋も楽しそうにしていて｢丈くん丈くん！｣と言いながら話しかけてきては”いつも通り”いやそれ以上にくっついて絡んできては隣で笑っていた。

だけど、俺らの”いつも通り”は少し前から偽りのものだ。

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