私はこんな下らないことしか言えない。

去られる者(数ヵ月前のTwitterより) ページ23

いっつも食ってかかられて 機嫌悪い時は当たられて
返しに困る毒舌も 否定するような言葉もあって

へまをしたらお説教されて どじを踏んだら馬鹿と笑われ
気持ちがばれたら思わせ振りで 知らぬふりしてにやりと笑い 憎らしい奴と思っていたけど


そんな日々でさえも 私には楽しかったこと 失ってからどんなに 大切なものか分かったよ
下らない冗談も 誰かへの毒舌も 君は全部 嫌いな人には吐かなかったんだ そんなことさえも見落としていたなんて

ああ 私は何と愚かなのだろう


｢過去のあなたは大好きでした 今のあなたは嫌いだけど｣
そう私の友達が 彼女の心に思う人に向かって言っていた

｢付き合うまでのステップは全部踏んだのに もう残ってるのは思い出だけ｣
それがどんなに辛いことか 私を嫌った君には分からないでしょう


目も合わさずに他人行儀で 昔なら私に言ってたことも 他の誰かに話し掛け でもそれは案外心を痛めない 予防線を張っている
ぼんやりとどこか虚ろに その光景を思い出している

分からないことがあったとき 以前の君なら教えてくれただろう 以前の君なら頼りになってくれただろう

そんな過去も 今の私には意味をなさない
なぁ今と昔と何が違うんだ
何も変わらないじゃないか
君を好いてる私の本質は 到底変わり得ないじゃないか


他の誰かに君を好きかと訊かれ 私は興味ないふりをするしかなくなる
好きなどと言ってしまえば 尚も私を苦しめるこの気持ちを 認めてしまえば 君に嫌われてから私が必死に積み上げてきたものが 音を立てて崩れそうで

今はそれしかないんだよ
ねぇ、君もその方がいいんでしょう



｢もうさ、残ってるのは思い出だけやから｣
それがどんなに辛いことか 思い出しか残して行かなかった 君には分かるまい
君の望みで離れたのだから 君が辛くなる筈がない
そんな風に思ってしまった

そしてそう考えた後に 君の胸にあるかも知れない妙な痛みを 良心の囁きを 視野に入れられない私は馬鹿なのだ
あぁ愚かなのだ

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