【JOJO】Toxic 《5部》

16人目 ページ17

貴方side





『ところで、もう結構沖だけど。いい加減行先教えてよ、ブチャラティ！』





ミスタがなかなか聞かないので、私がブチャラティに聞いた

どうせもう、船に敵がいるから沖とか関係ないけどね

どこにいるのかは覚えてないけど…





「陸も遠いしな、…いいだろう。行先はカプリ島だ。」


「カプリ島ってあの観光名所の…？」

「で、なんでそんな場所に？」





フーゴとミスタが疑問の声をあげる

仕事が観光なら最高だけど、と私も知らない程で言う





「今朝、ポルポがじさつしたと通達があった。」





皆、驚く

そりゃ、監獄で悠々自適な投獄ライフを過ごしていた奴がじさつなんて…

想像つかないよね


落ち着いた口調で、ブチャラティは話を続ける





「ポルポがじさつしたのは幸運だ…奴には隠し財産がある！！

俺だけがその場所を知っている、ポルポに命令されて隠したのは…この俺だからだ！！」


「隠し財産！？そんなのあったのか！」

「ナランチャ…あなた知らないんですか。」


「それで…いくらなんだ？」





みんなが気になっている一言を、アバッキオが聞く

…あれ、100億リラだっけ

よく貯めたよね、あのおデブ





「100億だ！！

この金があれば…幹部に昇格することが出来る！！」


「すげえ…さすがだぜブチャラティ！！」

「幹部から信頼されているからこそまわってきたチャンス…。やはりあなたは、上に行く男だ！」

「カプリ島のどこに隠してるんだ！？」





私の知っているとおり、ブチャラティは100億リラの隠し場所を言わなかった


そして、なかなか場所を言わないブチャラティにズッケェロは痺れを切らすはず…


その時だ


ナランチャが最初に攻撃されると思って油断していた

私の肩周辺に気配を感じる

振り返ると、そこには鋭い小型の刺突用の剣を持ったペラペラの腕

私の肩に慎重に、狙いを定めて振りかぶっている


もしかして、ズッケェロ！？

反射的に私は攻撃を避け、その手をつかんだ





『ブチャラティ！！敵！！』

「なんだと！？」

『腕が 船の隙間から伸びてきてる、私の力じゃ引っ張り出せない！』






ブチャラティがこちらを振り向いた時には、もう私の力では限界だった

間に合わない、逃げられる！





『いや、がち掴んでるのも精一杯…ちょ、誰か手伝って、まじで！』

「A！！」






…私の名前を叫び、最初に助けに来てくれたのは…

ジョルノだった

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