22 ページ22
永「はい。、え?」
颯斗の代わりに永玖が出てきた。なんでここにいるんだ?永玖も驚いたようで、大きく目を見開いていた。
哲「えいく?」
永「颯斗に用事?今、シャワー浴びてるから中で待つ?」
もしかしたらあの後颯斗はしばらく公園にいたのかもしれない。それで体が冷えてシャワーを浴びているのだろうか。申し訳なさが一気に押し寄せてくる。
哲「いや、急ぎじゃないし、やっぱいいわ。」
永「そ?それなら別にいいけど」
下手な嘘でごまかしてしまった。家まで来ておいて別に急ぎじゃないとか矛盾している。この空間から逃げ出すようにあいさつを交わした。
哲「じゃ、明日ね」
永「あ、哲汰。あのさ…」
急に名前を呼ばれ、振り返る。
永「颯斗のこと好きなのお前だけじゃないから。」
「また明日。」
と言ってすぐ中に戻ってしまった。俺じゃなくても颯斗を好きでいてくれる人がいるのがすごくうれしい反面さみしさを覚えた。俺が心配しなくても大丈夫。
永玖はすごいやさしいし颯斗も惹かれて行くかもしれない。そのまま幸せになってくれればそれでいい。
永玖がついてるなら颯斗も大丈夫だろう。今日は帰ってゆっくり休もう。明日の撮影も頑張らないといけない。俺たちを見てくれているみんながいるから、中途半端なんて許されない。
62人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪柳 | 作成日時:2024年2月27日 14時