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哲汰side
隣に温もりを感じながら夢中になってクレープを頬張ってたらやさしい笑い声が聞こえる。
颯「クリームついてる」
哲「マジで?」
「ティッシュ持ってる?」
颯「俺今日スマホと財布しか持ってない」
クリームをつけながら夢中で頬張って、半分このはずなのに大半を食べてしまったことに恥ずかしさを感じる。両手がふさがってるため手が使えないことにもどかしさを感じながら舌で舐めとろうとするがなかなか取れない。
颯「はい、取れた。」
颯斗が取ってくれたはいいが、口元についていたクリームを舐めたことに驚きを通り越してどのような反応をすれば分からずただ見つめてしまった。
今まで、何で俺が好きなんだろうとかどこが好きなんだろうとか気になってはいたものの聞き出せず、なあなあにしてしまっていた。
颯斗から好かれているとわかったときは正直うれしかった。でも今のままでいいのか疑問が絶えない。
颯「なに?」
「俺にもついてる?」
告白される前までは大切なメンバーで弟のようにかわいがっていたのに、疑問が邪魔してぎこちなくなる。
哲「いや、ついてないけど」
「ずっと聞いてなかったんだけどさ、颯斗って俺のどこが好きなの?」
軽く聞いたつもりだったのに颯斗は驚きを隠せない様子でこっちを見つめてる。颯斗は今なにを考えていてどんな答えを出すのか、わずかなこの沈黙でさえ俺は緊張が隠せなかった。
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作者名:雪柳 | 作成日時:2024年2月27日 14時