殺戮の女神 2【殺戮の天使】

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『レイが...叫んでる...？』


ザック「おいレイ！なにやってんだ！」


私達は部屋の中へ入ったが未だにレイの姿が見えないからザックがレイを大声で呼んだ

数分して、フラフラとレイが部屋の中へ入ってきた


ザック「マジで家の中みてぇだな...」


『花の匂いするけど...造花だ』


いい匂い...

視線を横へ向けると


『女と...男...？』


ソファで座る血だらけの女と男

男の片腕はぬいぐるみのような腕になっていて二人は仲良く手を繋いでいた

いや、“繋がされていた”の方が正しいか


口元はにっこりと縫われていて女と男の腕もぴったり縫い付けられていた

...すごいなぁ、こんな器用なことできるんだ

私、裁縫は少し苦手だから

出来ることは出来るんだけど


ザックがその男女に触ろうとするとレイは止めた


レイ「何があるか分からないから、無闇に触らないで」


ザック「あ？」


レイ「ザック。やめて。」


そう言ったレイの顔は、少し怖かった


ザック「お前さっきからどーしたんだよ。何今更こんなもんにビビってんだ」


ザックが女を蹴ればいとも容易くその二人は床へ倒れた

倒れた時に血飛沫が舞った


『死体...』


まぁ...こんなにも血だらけなら死んでるよね


レイ「ザック！！」


レイがザックの腕を引いて叫ぶ


レイ「お願い、お願い...！

お願い殺して、早く殺して早く！お願い！！早く...」


ザック「何言ってんだ！ここでお前を殺してどーすんだよ！まだ外にも出てねぇ！それに

俺が殺したいのはその顔のお前じゃない」


レイの顔は笑顔でもなんでもなく、絶望に満ちた顔


『レイ...』


どうしたんだろう

レイが何か、苦しそうだ


レイ「この本...」


レイの隣には十字架が書かれた本

聖書...？


レイ「...あ、あぁ...っ！

あぁぁぁッ！！お願いザック！！早く私を殺して何も知らないままで...！！

お願い今の私を殺して。Aもザックも何も知らないままで！！

私の！神様なら！！」


『レイ！』


レイはそう言って、気絶してしまった

倒れる前に支えたからよかったものの、このまま倒れていたら少し危なかった


レイをあの男女が座っていたソファに寝させてあげよう

ここなら休める

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