東海地方で恋をした② (ページ14)

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【青】ページ14

side：りょう

名古屋駅に着いて、Aがいるコーヒーショップへ向かう
A、居た…！

と「A！！」

としみつがAを呼ぶ

『な、なんでお前らがいるんだ！？』

て「Aを返せ」

『う、うるさいっ！Aちゃんは、僕の物だ！僕と暮らすんだ！』

…何なのこいつ？お前のせいでAは、やつれて元気も無くなっててさ。Aは物じゃないし、1人の人間なんだよ。
怒りがふつふつと湧いてきて、気付いたらそいつの胸ぐらを掴んでいた。

り「ねぇ、お前、何してるか分かってんの？Aは物じゃねーんだよ。お前と友達な訳でもないだろ、線引き分かれよ。
ね、今すぐAを返せ。じゃないと俺何するか分からんよ？」

自分でもビックリするぐらい、低い声で、笑顔でそう言っていた。

『ヒッ、す、すみませんでした！！』

その男はバタバタと店を出ていった。

としみつがすかさず、Aに駆け寄り抱きしめていた。Aが目を覚まして、一安心する。
無事で、本当によかった。
Aは、俺らがいて安心したのか泣き出した。

それを見ながら、てつやは虫さんに連絡していて、俺も警察の方に事情を説明した。

てつやの家に着いて、Aはまた泣き出した。
なんで、そんな怖い事があったのに、俺らに言ってくれないの？そんな俺らは信用ないの？俺らって、Aにとって相談出来るほどの仲じゃないの？

そうグルグル考えて黙っていた。

Aがひとしきり泣き、落ち着いた頃

て「今から緊急会議だ」

てつやがそう言った。

て「A、思い出したくないかもしれんけど、何があったのか言ってくれる？」

「…ちょっと前から変なDMが来るようになってて、なんかプライベートも筒抜けてるみたいな…怖かったんだけど、別にそれ以上のことされてなかったから」

ゆ「うん」

「今日、朝いつも通りてっちゃん家に5分前には着くように家を出て、コンビニ寄って飲み物買って出たら、変な男の人に声かけられて…」

虫「…うん」

「なん、なんか『いつも見てるよ』とか『一緒に暮らそう』って言われてっ、私岡崎で暮らしてるからって…そしたら、なんかハンカチ押し付けられてっ、それで眠っちゃって…」

と「もういいげ！無理すんな！」

て「そっか、教えてくれてありがと」

し「A、怖かったな」

「しばゆっ、うっ…」

Aの話しを聞いて、怖い目に遭わせてしまった罪悪感に押しつぶされそうになった。