二十九話 ページ33
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海斗side
「何で、か」
最初、何故好意を向けていたのかと聞かれれば、分からない。そう答えるだろう。
ただ、いつの間にか、あぁ好きだなって思っていた。決定的な出来事はなかったと思う。
好きだと自覚する頃には、あいつの気持ちは自分の双子に向いていて。でもこの世界から、唯一の存在、片割れがいなくなった時、蓋をしていた自分の気持ちに、素直になろうと思った瞬間があった。
「好きになった理由は、まぁ顔とかもありますけど、一番は…」
ーーーー
俺と優翔は双子だった。双子なだけあって、そっくりな見た目をしていた。
見た目で言えば、明確な違いはなかったと思う。性格は多少は違っていた。だけど真反対というほど違うわけでもなかった。
よく小さい頃に、お互いが入れ替わって遊んでいた。そんな俺たちの違いを見抜けたのは、親とAだけだった。
友達ですら、俺たちの見分けがつかなくなる程、俺と優翔はそっくりだった。
その頃は、優翔と似ていることが嬉しかった。
そんなある日、隣のクラスの女子に呼び出された。
内容は、付き合ってほしい、というものだった。人から好意を向けられて、勿論嬉しいという気持ちはあった。でも、俺にそういってきた女子は数日前に優翔に告白をしていた。
勿論優翔は断ったと言っていた。そしてその数日後、俺に告白をした。
まだ中学生だった俺でも分かった。
この女子は、"
似たようなことはこれ以外にもあったし、優翔にも同じようなことがあったらしい。
俺を通して、俺じゃなく、優翔を見る。
優翔を通して、優翔じゃなく、俺を見る。
そんなことが多々起こった。でも双子ならしょうがないことなんだろうと解決した。
高校でもそんな日々が続いた。辛くはなかったが、複雑な気持ちだった。
そんなとき、優翔が死んだ。
優翔を好きだった者、優翔と仲が良かった者、学校の先生、両親。他にも、優翔と関係がある人達は、その日を境に、俺を通して優翔を見るようになった。
そんなのはすぐに分かった。ふとした時に俺の顔を見て、懐かしそうな、悲しそうな顔をする。
双子だから、仕方ない。そう思って自分の感情を押さえ込んだ。
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ミルクティー - 泣いていたことを分かってたのかって夢主が海斗に電話をかけるシーン「優翔」ではなく「海斗」じゃないですか？ (4月5日 11時) (
レス) @page37 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
林檎飴玉 - 舞香さん» すいません…、作品名教えてもらっていいですか、？(( (8月10日 2時) (レス) id: 9f1f8db22f (このIDを非表示/違反報告)
林檎飴玉 - 舞香さん» たくさんのコメントありがとうございます！！舞香さんの作品、覗かせてもらいますね！！！ (8月10日 2時) (レス) @page21 id: 9f1f8db22f (このIDを非表示/違反報告)
舞香 - またまたコメントさせていただきますっ！！今回の話も面白いですねっ！私も小説書いてるんですけど、林檎飴玉さんみたいにうまく書けないです！！もしアドバイスとかあればお願いします！今回も神作品ありがとうございます！ (8月10日 0時) (レス) @page21 id: d458a1be93 (このIDを非表示/違反報告)
林檎飴玉 - 舞香さん» ありがとうございます！！楽しんでもらえるようにこれからも頑張ります☆ (8月9日 17時) (レス) @page20 id: 9f1f8db22f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎飴玉 | 作成日時：2023年8月1日 0時
