二十五話 ページ29
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両親を憎んでないといったら、嘘になる。今でも殺したいと思っている。でも、殺したところで私には何が残る？この怒りは消えることはないだろう
何より、殺された彼が、私が殺人をすることを望むだろうか。答えはNOだ。彼は幸せになれと言うのだろう
『殺し屋の娘に生まれた時点で、覚悟はしていました。きっと、人を愛すこと自体が間違いだったんでしょうね』
愛しても、失うことが多いこの世界で、その想いが実る方が少ない。両親にも、人を愛してはいけないと言われてきた。でも、気持ちを押さえることは出来なかった
私の両親も、この世界でお互い殺し屋として出会い、愛してしまい、その想いが実った数少ない人物だ。だから、人を愛してしまった私を、責めることはなかった
あの日の出来事は、罰なのかもしれない。殺し屋の娘に生まれたと言うのに、人を愛してしまった、私への罰。両親も、お互いを愛す代わりに自分達の両親を失ったそうだ。そこに、何があって、どうしてそうなったのかは知らないけど
私が愛してしまったから、彼は手の届かない場所に行ってしまったのか。愛したことを、心から後悔した。でも彼を愛したことを、間違いだとは、罪だとは思いたくなかった
もしかしたら、両親に彼を殺すよう依頼した人は、私が彼を愛していたことを知っていたのかもしれない。
一般的に、悪行を働くことのない一般人が命を狙われることはゼロに等しい。彼は人から恨まれるような人でもなかった
【彼が死んだのは、私のせい】、そう理解するのにさほど時間は掛からなかったし、その自論に妙に納得できた
でもそのことは誰かに打ち明けることなく、今でも胸に秘め続けてきた。この事は、両親にも、海斗にも、他の誰にもきっと話すことはないのだろう
『さ、暗い話しはこれで終わりにしましょう！！もう遅いので、皆さんも帰って早く寝てください！』
パンッと手を叩き、その場の雰囲気を代える
「A、無理すんなよ」
「なんかあったらすぐに連絡しろ」
「Aちゃんの電話ならすぐ駆け付けるから遠慮すんなよ〜？」
「兄ちゃんだけじゃなくて俺にも連絡しろよ」
「無理なんかしたら即スクラップな」
「ゆっくり休めよ」
鶴蝶さん、モッチーさん、蘭さん、竜胆さん、三途さん、ココさんはそう言い、マイキーさんは無言で頭を撫でて、連絡先を私に渡して外へ出ていく
『…海斗』
「もう泣いていい。一人で話させてごめんな」
扉が閉まった音を合図のように、私は涙を流し始めた＿
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ミルクティー - 泣いていたことを分かってたのかって夢主が海斗に電話をかけるシーン「優翔」ではなく「海斗」じゃないですか？ (4月5日 11時) (
レス) @page37 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
林檎飴玉 - 舞香さん» すいません…、作品名教えてもらっていいですか、？(( (8月10日 2時) (レス) id: 9f1f8db22f (このIDを非表示/違反報告)
林檎飴玉 - 舞香さん» たくさんのコメントありがとうございます！！舞香さんの作品、覗かせてもらいますね！！！ (8月10日 2時) (レス) @page21 id: 9f1f8db22f (このIDを非表示/違反報告)
舞香 - またまたコメントさせていただきますっ！！今回の話も面白いですねっ！私も小説書いてるんですけど、林檎飴玉さんみたいにうまく書けないです！！もしアドバイスとかあればお願いします！今回も神作品ありがとうございます！ (8月10日 0時) (レス) @page21 id: d458a1be93 (このIDを非表示/違反報告)
林檎飴玉 - 舞香さん» ありがとうございます！！楽しんでもらえるようにこれからも頑張ります☆ (8月9日 17時) (レス) @page20 id: 9f1f8db22f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎飴玉 | 作成日時：2023年8月1日 0時
