私達の本丸 ページ2
__薬研藤四郎とは!これまた良い刀剣男士をお呼びになりましたね!では、御二人でこれからの本拠地となるこの本丸を歩き回ってみてはいかがでしょう!__
こんのすけにそう言われ、私と薬研は広い本丸を歩き回っていた。
薬「しかし、広いモンだなぁここは。二人だと少しばかり寂しい気もするな。」
二人で歩くには幅広すぎる廊下で、そう呟く。確かに…私と彼だけでは寂しい気がする。
貴「そうだね、薬研の他にも色々と仲間が欲しいかも。出陣だって1人じゃ危険だし。」
そう、出陣。本来私と彼の目的は歴史を守ること。最近では審神者も大分増えたらしいけれど、それでもやはり歴史遡行軍の足は止まることを知らない。一刻も早く私は力にならないと…
薬「お、こっちは風呂か。」
彼の言葉で、目線を少し上げると随分と立派な湯のマークのついた青色のれんが見えた。
のれんをくぐり、脱衣所からお風呂場を覗くと、露天風呂があった。その右隣にはご丁寧に個人用のシャワールームもある。
審「わぁ。これまた凄いことで…」
薬研もまた、目を輝かせてお風呂を見ていた。あれ?そういえば刀剣男士もお風呂入るのか。
薬「確かに俺はもともと刀だが、風呂と食事位はするぜ?A。」
あ、声に出てたみたい。
貴「そうなんだ、ちょっと意外だな。あんまり刀剣男士のことはまだ分からないから…これから色々と学ばせてもらうね。」
そう言うと、少し嬉しそうにして、あぁ。と返してくれた。私、彼とは波長が合うみたいだ。とても過ごしやすい。
そんな感じで、食事処、刀剣男士の部屋、広間、応接間、稽古場…と見て回り、最初の鍛刀部屋に戻ってきた。
こ「では早速!!」
待ちきれん!とばかりに足元で跳び跳ねて叫ぶこんのすけ。ちょっと驚いた。ごめんね、存在を忘れてた。
こ「新たな刀剣男士を1人、顕現させていただきましょう!」
あれ、さっき薬研を呼んだんだけどな。
貴「ねえこんのすけさん、私じゃまだ少し器が狭くて呼べないんじゃない?」
疑問に思っていたことをこんのすけに問う。だってこんのすけが、最初に器の問題で打刀、脇差、短刀からしか刀剣男士を選べないって言ってたんだから。不思議に思うのも当然だと思う。
こ「何を言います主様!確かに、貴方が"自由に"選んで顕現させるには太刀や大太刀は力が大きすぎますけど、無差別に顕現させるのならば、なんの問題もないですよ?」
………それは初耳でした。
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作者名:御園 | 作成日時:2018年2月17日 21時