カルテ４． ページ6
「話せそう？」
「はい。ほんとにしょーもないんで、聞いて呆れますよ。」
そんなことないから話してごらん？と私が言うと、うらたは口を開いた。
うらたは２年前から入院し始めた志麻を気にしていた。
志麻は人との間に壁を自ら作ってしまうような、そんな人だった。
それでもうらたは彼と仲良くなろうと必死で話しかけ続けた。
そうしているうちに、志麻も、諦めたのか何なのか、うらたのことを避けようとしなくなっていった。
そんな時、事件は起きた。
病院に、志麻の両親が来たのだ。
志麻の両親は彼と仲が良くはなかった。だからお互いに顔を合わせずにいようとしていたのだ。
しかし、うらたは仲が悪いことを知らなかった。
そして志麻に遠目で見た彼の両親の話をしてしまったのだ。
ーあんなに美男美女の夫婦のもとに生まれてきた志麻くんだから、そんなにイケメンなんだね。
ー俺も、そんな両親のもとに生まれたかったなあ。
それは、志麻にとって辛く、相当な爆弾発言だったんだろう。
ーうらたさんは俺の気持ちも、あいつらがどんなやつかも、なんも知らんくせに、そんなこと言うんか！
それっきり、志麻とうらたの二人の間の関係はぎくしゃくしていったらしい。
ところどころつっかえながらも全て話し終えたうらたは嗚咽をこらえて静かに泣いていた。彼はどれくらいの期間、どれほどの重さのものをこらえてきたのだろうか、私よりも少し小さなこの体で。
「おれが、わるかったんです。おれのせいで、しまくんがおこって。しまくんにつらいおもいさせちゃったんです。」
ーやっぱり、�爐靴隋爾發覆き瓩海箸覆い辰栃�かってるじゃん。
「うらたくん、それは仕方が無いことなの。貴方は知らなかっただけ。そう言ったらきっと彼も分かってくれるし、一番仲良くしてたのはうらたくんでしょ？大丈夫、先生が保障する。」
そう言ってやれば、うらたはほんと？と顔を上げる。
ほんとだよ、と言うと、俺、志麻くんと仲直りする、と目を病衣で擦ろうとするから慌ててハンカチを優しく目元を拭ってやる。
「ありがと、せんせ。」
そう言ってニカッと笑ったうらたの顔を、私は一生忘れない。
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あのあの、聞いてください！！
なんと、
星がセンラさんカラーになりました！
応援してくださっている皆さん、本当にありがとうございます！
まだまだ続くので、これからもこの作品をよろしくお願いします！
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凍華(プロフ) - 村さん» ありがとうございます！私病院とかよく分かってない状態で書いてるんですけど…そう言ってもらえて嬉しいです！ (2020年9月11日 0時) (
レス) id: c3f81e4fc6 (このIDを非表示/違反報告)
村 - 400票を401票にしてしまった罪悪感...読み始めたばかりですが応援してます！お忙しかったらお返事は大丈夫です！ストーリーがホントに大好きです！小児科ではないけど医療目指してるので確かにって思うことたくさんありましたｗこれからたくさん読ませていただきます！ (2020年9月10日 18時) (レス) id: c1b5418976 (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - 凍華＠ラさん» いえいえ、物凄くお待たせしてしまったのでコメントくらいさせて頂きます！それと、読んで下さってありがとうございます！ (2020年7月13日 17時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
凍華＠ラ(プロフ) - みるくプリンさん» ありがとうございます！！見させていただきましたよ、通知が来たので！わざわざコメント、そして高評価まで、本当にありがとうございます！ (2020年7月13日 17時) (レス) id: 960374666f (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - お待たせしてしまい申し訳ありません！【続編】イベント参加者様の作品をアドバイスさせて下さい！ と言う作品に書かせて頂きました。見て頂けたら嬉しいです。それと右の☆をポチらせて頂きました。 (2020年7月13日 15時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凍華＠ラ | 作成日時：2020年2月24日 15時
