カルテ3. ページ5
前に倒れこんだうらたを急いで抱き起こし脈を測りながらナースコールを押す。脈は少し遅いくらいだが、顔色が悪いどころではない色をしている。青白い、と言えばいいだろうか。
「うらたくん、聞こえてたら私の手、握ってくれるかな?」
反応は、なし。気絶してしまっている。喘息の発作では明らかにない。
それしか今は、分からなかった。
うらたはとりあえずのCT、MRI検査で異常なしと判断され、もといた病室に戻された。
私は、彼のベッド脇の椅子に座って本を読んでいた。
「……A、せんせ…?」
「お、気が付いた?」
彼の切れ長の目が少しづつ開いていき、翠色の瞳が顔をのぞかせた。
「まだ胸痛する?」
と聞くと、もうないらしい。顔色もさっきとは比べ物にならない位に良い。
聞くなら今しかない、と思って私は口を開いた。
「うらたくん、最近しんどいこととかあった?ストレスに感じたこととか。」
するとうらたくんは少し下に俯いた。
「………あったっちゃありました。しょーもないことですけどね。」
自虐的な笑みを浮かべる彼は本当に私より約10歳も年下なのかと疑うほどに大人びているようにみえた。
否、生への執着が無いのかもしれない。
「私以外誰もいないから、話せそうなら話してほしいな。」
「分かりました。あの、」
「なあに?」
「多分、このことを意識してから最近胸が痛くなることが増えたので、関係してるのかもしれません。」
彼の病気は喘息だけじゃない。
きっと心臓神経症も発症している。
それも、ここに来てから。
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☆心臓神経症とは☆
胸の痛みや呼吸苦、動悸など心臓に関わる症状があるにもかかわらず、検査などでは異常が認められず特定の身体疾患と診断できないもののこと。
心臓や肺などの臓器ではなく、日常生活や職場でのストレス、環境の変化などにより不安や緊張が高まっていたり、抑うつ状態であったりすることなどが発症の原因であるといわれています。
難しい…。医療知識が無いものなので、すごく下手なお話になってますね。。許して……。
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凍華(プロフ) - 村さん» ありがとうございます!私病院とかよく分かってない状態で書いてるんですけど…そう言ってもらえて嬉しいです! (2020年9月11日 0時) (レス) id: c3f81e4fc6 (このIDを非表示/違反報告)
村 - 400票を401票にしてしまった罪悪感...読み始めたばかりですが応援してます!お忙しかったらお返事は大丈夫です!ストーリーがホントに大好きです!小児科ではないけど医療目指してるので確かにって思うことたくさんありましたwこれからたくさん読ませていただきます! (2020年9月10日 18時) (レス) id: c1b5418976 (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - 凍華@ラさん» いえいえ、物凄くお待たせしてしまったのでコメントくらいさせて頂きます!それと、読んで下さってありがとうございます! (2020年7月13日 17時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
凍華@ラ(プロフ) - みるくプリンさん» ありがとうございます!!見させていただきましたよ、通知が来たので!わざわざコメント、そして高評価まで、本当にありがとうございます! (2020年7月13日 17時) (レス) id: 960374666f (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - お待たせしてしまい申し訳ありません!【続編】イベント参加者様の作品をアドバイスさせて下さい! と言う作品に書かせて頂きました。見て頂けたら嬉しいです。それと右の☆をポチらせて頂きました。 (2020年7月13日 15時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凍華@ラ | 作成日時:2020年2月24日 15時