カルテ23. ページ26
その日の夜、消灯前に病室に寄って健康観察。
朝苦しそうにしていたセンラとそらるの2人は点滴のお陰か熱も無く、これといった病状は消えていた。
うらた、坂田、まふまふの3人も元気そうで、一安心。ただ、志麻は元気がなさそうだった。それはそうだろう。
「志麻く、」
「せんせ。」
話しかけようとすると拒絶された。今、きっと彼には1人で考える時間が必要なのだ。
あの時に彼は頑張る、傍にいてほしい、と口にしたのだから、私達は彼を信じるのだ。
「何かあったら、迷わず、」
「ナースコール、やろ?分かっとるから。」
そう言ってこっちを向いて微笑む志麻。大丈夫、というのと、1人にしてほしい、という気持ちの表れだ。
「…分かった。みんなもね。」
じゃあね、と病室を出て、扉を閉める。途端に力が抜けて、壁に背を預けたまま、ゆっくりと地べたに座り込んだ。
ずりずり、ずりずり、ぺたん。
志麻に拒絶された時に感じたあの独特の雰囲気を、私は知っている。
突き飛ばされて、またあんなことをされるのかと一瞬でも疑ってしまった。
恐怖で手が震えて、脳内ではきっと警報が出されていたんじゃないか、なんて。
震えるこの手と体を見られたくなくて、情けないこの姿を見られたくなくて、気を張っていたのだ。
「……っ、ふぅっ……、ぁ…」
「もう、大丈夫。」
ー安心する、この匂い。
麻酔をかけられたかのような感覚が鈍ったこの状態で、自分が誰に何をされたか分からないまま、意識の波に身を任せた。
ーだれかにゆりおこされているような。
ーいま、なんじかな…
ーいま、わたしは何処に…
「……!」
「あ、起きた。」
目を開けると、整った彼の顔が近くにあって、思わずのけぞった。
「あ、天月先生…!」
「うん、もう大丈夫みたいですね。」
昨日のことを全く覚えていない。何があって、今一緒にいるのか、そして
何故知らない部屋のベッドに寝ているのか。
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最初に考えていた展開からかけ離れている…www
この作品、実は下書きなしで作成しているんです…
まあ、ある意味書き下ろしですねww
そんなことはさておき、更新が相変わらず遅くてすみません…
みなさん変わらずお過ごしでしょうか?どうか体調にはお気をつけてお過ごしくださいね!!
それでは、高評価、お気に入り登録、作者の方の登録お願します!!
みなさん、コメントしてくださいね!!
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凍華(プロフ) - 村さん» ありがとうございます!私病院とかよく分かってない状態で書いてるんですけど…そう言ってもらえて嬉しいです! (2020年9月11日 0時) (レス) id: c3f81e4fc6 (このIDを非表示/違反報告)
村 - 400票を401票にしてしまった罪悪感...読み始めたばかりですが応援してます!お忙しかったらお返事は大丈夫です!ストーリーがホントに大好きです!小児科ではないけど医療目指してるので確かにって思うことたくさんありましたwこれからたくさん読ませていただきます! (2020年9月10日 18時) (レス) id: c1b5418976 (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - 凍華@ラさん» いえいえ、物凄くお待たせしてしまったのでコメントくらいさせて頂きます!それと、読んで下さってありがとうございます! (2020年7月13日 17時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
凍華@ラ(プロフ) - みるくプリンさん» ありがとうございます!!見させていただきましたよ、通知が来たので!わざわざコメント、そして高評価まで、本当にありがとうございます! (2020年7月13日 17時) (レス) id: 960374666f (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - お待たせしてしまい申し訳ありません!【続編】イベント参加者様の作品をアドバイスさせて下さい! と言う作品に書かせて頂きました。見て頂けたら嬉しいです。それと右の☆をポチらせて頂きました。 (2020年7月13日 15時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凍華@ラ | 作成日時:2020年2月24日 15時