第参話.思い ページ5
樺「どうやったら戻れるの?」
紫「そうね…そう聞いてくるのは分かっていたわ、貴女はあの世界では神的存在で祀られているからね…本来なら幻想郷に来た人は元の世界に戻れないのだけれどね…ある神社に行けば戻れるかもしれないけど、ほとんどの人はこのまま幻想郷に住むわね…というか、貴女ほどの力の持ち主なら幻想郷から外の世界に繋げれるんじゃないの?」
樺「どうだろう…とりあえず、なんで私は此処にいるの…?」
紫「それは貴女に幻想郷の住人になって欲しいからよ!」
急に突拍子のない事を言ってきた、え?聞いてなかった?白樺の木の神なんだよ?その場を離れたら神ではなくなってしまうだろ、お堂と祠にいなきゃ白樺を守れないでしょ?
樺「…此処に住んでしまったら、白樺の木の神としての役目を果たせません」
紫「大丈夫よ!さっき言ったじゃない!遠くから見張ったり、いろいろすればいいじゃない?それに、あの村の人達には貴女がいなくても大丈夫よ!」
樺「…どうして貴女はそこまでして私を此処に住まわせたいのですか?」
紫「やっとそれを聞いてくれたわね、…貴女が幻想郷に来れば…何かが変わる、その確証があるの、今幻想郷にいる魔法使いが予言で出しているのよ、“外の世界の白樺神を連れてくれば何かが変わる”とね…何が変わるかはわからないけど、外の世界で名も無き白樺の神といば貴女なのよ、力を貸して…お願い…!!私は今の、いや正確には未来の幻想郷を、予言では様々な異変が起き、幻想郷の住人では手に負えなくなるとのこと…」
樺「で、でも、だったら他の神様を連れて来ればよかったじゃない、名も無い白樺の神は他にもいるから」
紫「最近の神様は生ぬるいのよ…!貴女ぐらい野生児でないとね!
樺「で、でもその幻想郷って、幻想になった物がくる場所なんでしょ!?私はまだ幻想じゃない…そもそも祀られてるんだし」
紫「そう思うでしょ?幻想郷には神様がいるわ、外の世界で信仰を失った神様や幻想郷で信仰を得ようとした神様…人はどれだけ大切にしていてもいつかは途絶えて何でもかんでも幻想にしてしまう…人間なんてそんなものよ、飽きっぽくてすぐに捨ててしまう…」
樺「人間を…それ以上悪く言わないでもらえるかな?確かに人間はすぐに捨ててしまうけど…いつかは拾い上げるのが人間なんだよ…そのお陰で私は祀られている…」
紫「そうなの…じゃあ、貴女のその人間への思いを見せてくれる?」
そう言うと紫は戦闘態勢に入った
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いちめろ - Twitterから来ました キャラの設定とか凝っててすごいですね!By相方 (2020年4月10日 13時) (レス) id: 1d68689236 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるくちっぷ | 作成日時:2020年4月8日 16時