うちの青江は、自慢の青江 『にっかり青江』

主の事情と青江 ページ39

(貴)グスッ………ウゥ………。

(に)主。

(貴)青江…？

(に)泣いていいよ。だけど、あとで泣いている理由教えてね？

ぎゅう

(貴)ウゥ……青江……うち……辛いよ……うわぁぁぁ……。

青江は、頭を撫でたり背中をさすったりしてくれた。
赤子をあやすかのように。

(に)どうして泣いていたのか教えてくれるかな？

(貴)うん…。

うちは、ゆっくり、話した。
オカルト好きのお兄ちゃんが居たこと。お兄ちゃんが死んだこと。それから幽霊が見えるようになったこと。

(に)僕から、一つ言っていいかい？

(貴)なに？

(に)お兄さんは来ているよ。

(貴)え？

(に)お兄さんは君のところにいるんだ。けど、君の守護霊としているから君には、見えないんだ。だから、見せてあげる。

そういって、青江は自分の方にうちを引き寄せ、うちが座っていたところを向かせた。

(貴)お、兄ちゃん……。

お兄ちゃんは、口をパクパクさせて笑って手を振ってきた。

(貴)お兄ちゃん、ごめんね。気づいてあげられなくて、ごめんね。助けてあげられなくてごめんね。でも、お兄ちゃんのこと大好きだからね！！

そう言うと、お兄ちゃんはどんどん、透明になって消えていった。

でも、お兄ちゃんの顔は笑ってた気がする。

(に)大丈夫かい？

(貴)久しぶりに話した。お兄ちゃん、変わってなかった。

(に)彼、喜んでたよ。









(に)お兄さん、君の事大好きって言ってたよ。

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