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・TL side
リビングも、キッチンも、
すっかり綺麗になり
かかった時間は２時間
２人でやったにしては早かった。
あれからすぐ、俺の部屋に
カメラを持って現れたA。
そのカメラをちょっと借りて、
ウィンウィンの寝顔を撮った。
これをほんの御礼ということにして、
後でデータをもらおう。
『…私が怒られそうです…』
TL「いいからいいから。
はい、カメラ。」
まだ寝ているユタとウィンウィンに
気をつかってか、小声で話すA。
このカメラは、Aが初めて
自分のお金で買った物だ。
何を買うか、
最後まで迷いまくっていたA
作曲の道具は、ユタが却下。
YT「こんなん家にあったら
Aの睡眠時間が無くなるからあかん。」
メイクの道具は、ジェヒョンが却下。
JH「お前できないじゃん。」
新しいスマホは、ヘチャンが却下。
HC「未だに新品みたいなものなのに。」
最終的に全員賛成したのが
カメラだったというわけだ。
結構いいカメラを買ったらしく
いたく気に入ったA
どこへ行くにもカメラと一緒。
音楽番組にも、もちろん持っていき
待機室に来たアイドルと
またはAが自分から待機室に行って
片っ端から記念撮影をしている。
記念撮影といっても、
なぜかAは写真に入らず
そのグループだけの写真を撮るのだ。
…本当におかしい。
だからなのか
これ、アイドル界で有名になってしまい
…Aは１ミリもそれを知らないけれど
Aの待機室訪問は
何かの名物みたいになっている。
紅一点として有名だったA
今はすっかり変人として有名だ。
TL「何、こんな人たちの
写真も撮ったの？」
『はい。結構すんなり。』
TL「お前すごいね。」
Aカメラには(Aカメラ？)
そうそうたるアイドルの写真の数々。
ちゃんと許可は取っているらしいが
逆に、よく許可が取れるものだ。
たまーにAも一緒に写っている。
たまーに、じゃなくて、なんなら
こっちをメインにしてほしい。
TL「お前に憧れてアイドル目指す子、
結構いるの知ってる？」
『え！？いやいや、嘘ですよね？』
TL「いやほんと。ラップかっこいいって。」
『そ、それはありがたいです…！
すごく嬉しいですね、それ…』
TL「…だからさ、その子たちのためにも
あんまり変なことしないでね。」
『変なことしてませんよ…』
YT「自覚無しっちゅうのがもう
あかんねん。」
TL「いつ起きたの」
YT「今。」
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作者名：ハヌル | 作成日時：2021年1月14日 18時
