今日:14 hit、昨日:3 hit、合計:54,429 hit
小｜中｜大
6 ページ6
「いいですよ？いいですよ、私」
そう言って繋がれた手。
「え？」
「あっ、違いました？すみません」
そう言って彼女は手をするりと抜こうとする。
「間違ってへんよ？」
「フフ、よかった」
俺に照れながら微笑みかける北野ちゃん。
やばい。
「あ、正門さん」
「何？」
「内定取れたお願い、聞いてもらっていいですか？嫌なら断っても大丈夫なので」
「ええよ。何？」
「好きです。私と付き合って貰えませんか？」
ビックリした。まさか彼女から告白してきてくれるなんて。
「俺から告白したかったのに」
「えっ！ごめんなさい」
「俺も好きです。よろしくお願いします」
「ホント？」
「うん、ホンマ」
「えっ、ホントに嬉しい！」
「俺も」
「誰かに報告します？」
「いや、黙っとこ。で、年末の忘年会で公開」
「それはそれで恥ずかしい！ってか半年くらいたってるじゃん！」
「バレたいってこと？早く」
「バレたいんやなくて時間の問題ってこと！」
「まあ、そやな。あ、今日から敬語禁止な」
「禁止されたらバレるじゃろ？皆に」
「じゃあ皆といる時は敬語で。後呼び方もな」
「え？よしくん？」
「それは反則」
「間違ってた？」
「間違えてへんよ。A」
「急に呼ぶのやめて」
「こっちのセリフや」
多分、Aと付き合ってることを上司に報告すると「この新入社員が！」と怒られるかもしれへん。
でも好きになったもんはしゃあない。
じゃって君も好きって言ってくれたから。
恋ってそういうもんやろ？
END
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 118人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きい
| 作成日時：2020年4月22日 23時
