2 ページ34
誰かに呼び止められて振り返るとそこにはサムアップの福本くんがいた。
「あの、今日はありがとうございました！」
「いや、こちらこそありがとうございました。ホントに面白かったです！予選とネタ変えられたんですね」
「え！？予選も見てくれたんですか？」
「もちろん。面白いなってずっと思ってました」
「ありがとうございます。あ、今度あそこのYES Theaterよしもとライブで漫才するんでよかったら」
そう言われて福本くんからチケット2枚を渡される。
「えっ！いいんですか？ありがとうございます！」
「好きやんな？お笑い」
「いやそうじゃないと来ないですよ〜」
「通ってるやろ？よく顔見るから」
そう言って私に微笑みかける福本さん。
この人も私と同じ部類なのか、、、、
「あはは、私は通ってますけど梨沙はそんな、、、」
「知り合いもでるし、面白そうだなと思って来ただけで」
「知り合い？大学どこ？」
「近大です。やからスクーターズとか知り合いで。瑞稀くんとかAの元カレで、、、」
「もう、余計なこと言わんといてよ。でもホントありがとうございます。楽しみにしてますね」
「あ、名前教えて貰ってもいいですか？」
「木村Aです」
「よし、覚えた！今度遊びに来てな！」
「はい！」
「じゃあ俺はこれで」
そう言ってそそくさに帰っていった大晴くん。
「A、あれはいける」
「何が？」
「付き合って小島くんと私をくっつけてくれ頼む！」
「え！？私と福本さん！？無理だよ〜あれは彼女おるって〜学年も3年だよ？いるじゃん絶対」
まあ正直、芸人を恋人にはしたくない。
だからこそ言えるスクーターズは面白くない。
まあ私がゴリゴリの関西人で元彼の瑞稀や相方の優斗さんは東京の人。
笑いの感性が違った。
私が好きになったのは普段の瑞稀であってネタしてる瑞稀ではなかった。
最近やり出した女ネタも事実すぎてマジで笑えない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 118人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きい
| 作成日時：2020年4月22日 23時
