君の1番になりたくて～私の年上彼氏～ (ページ17)

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僕達は兄妹【Kyohei.T】ページ17

気づけば好きやった。多分それが正しい。
俺とAは兄妹。
でも、俺たちは他人になることだって出来るし最初は他人やった。
俺はお父さんの本当の息子であり、Aはお母さんの本当の娘である。
でも俺はお母さんの本当の息子ではないし、Aはお父さんの本当の娘ではない。
親の連れ子再婚で俺たちは出会った。
俺は中一で彼女は小学六年生やった。
小学校は違うものの、中学校は結婚する前から一緒のところに上がると決まってたから友達とかに説明したりとかは少しややこしかった。
でも、校内で俺らの学年でも可愛いと評判の俺の妹が「お兄ちゃん」って懐いてきてくれるのが堪らなく好きやった。
それだけやと、思ってた。

俺たちは3つの仕切りに分けられた部屋を与えられている。
自分たちのスペースと真ん中に共用スペース。
お互い中学生の頃は彼氏彼女を連れ込んでたんやけど、そんな事もしなくなった。

「なあ、A彼氏は？」
「いないよ、お兄ちゃんこそ彼女は？」
「おらへん。あ、この前大晴に告られたんやって？聞いたぞ」
「た！確かにそうだけどなんでお兄ちゃん知ってるの？」
「まあ本人から聞いたというか相談されてたんや」
俺はAが好き。
それは紛れもない事実。
中学生の頃はモテてたっていうのと付き合ってみたいっていうのも相まって自然と持ったAへの恋心を消そうとした。

それを辞めたのは高校生の頃、当時付き合ってた歳上の先輩にラブホテルに連れて行かれた。
俺はキス以上のことをすることが出来なかった。
Aがやっぱりどうしようもなく好きやったから。
俺は別れを告げて急いでホテルから出た。
それからというもの誰とも付き合わず大学3年生にまでなってしまったのである。