ふーどふぁいたーの休息【ヒロアカ】 (ページ2)

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とある日の戦闘訓練にてページ2

「おいこら待ちやがれ大食い女ァ！！逃げんじゃねえぞクソが！！」

「待てと言って大人しく待つほど、人生甘くないと思う。あとこれは"せんりゃくてきてったい"ってやつだから、気にしちゃ負けだよ」

―――何か色々危ない！！！

モニタールームで観ているクラスメイトの心の声が一致した。

さて、話はさておき現在Aが行っているのは、ヒーロー基礎学の戦闘訓練である。

不運なことにも１VS１の実践形式。
更に学年でもトップクラスの実力を持つ爆豪が相手と来た。実に哀れである。

これが轟なら氷を食べて何とかしただろう。
だがしかし爆豪の個性は爆破。いくら何でも食べれるとはいえ、口の中を怪我したら元も子もないのである。

故に―――

「(これはやばい状況な気がする……？そう言えばお腹空いたなぁ)」

かなりピンチである。

普段から爆豪を(多分無意識に)からかっているA。恐らくここで今までの恨みをはらされてもおかしくない。

場合によっちゃあ、死ぬぞ。という状況である。

「(でも考えても埒が明かないって思うんだよねぇ……どうしよう。って、)……あうっ」

「……は？」

――――あ、詰んだ。

誰もが思った瞬間である。

何が起こったかというと、考え事&若干空腹気味の時のAはかなり身体能力が落ちる。

つまり、何もないところで転けたのだ。

流石にこれには爆豪も驚きを隠せていないし、Aもやらかしたオーラ全開である。

「うあー……やっばい状況とはこの事だよぅぅ……そだ。ばくごー君、10秒だけ待って」

「待つ訳ねえだろ」

「うへへ、やっぱそーだよねぇ……よし、こうさ、んぐっ」

ピンチは逃げるが勝ち。
そういう考えを持つAは即座に降参しようとした、のだが。

何故か爆豪に頭を抑えられている。
地面とAの唇がキスをしている。

「んんいえんんんんえんえんんん(どうして降参させてくれないの)？」

「そりゃ―――今までの借りを存分に返してやろうと思ってるからなァ？？」

何故言葉が理解出来ているかは置いといて、Aの背後から殺気を感じる。

「(どうしよう。詰んだ)」

そんなAの確信は、絶望に染まる。

―――そして演習場に、Aの叫び声が響き渡った。