特別クラスの彼は叶え屋【ヒロアカ】 (ページ7)

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願いが六個ページ7

彼岸side

ちらりと窓から見えた校庭の人だかり。恐らく五十メートル走の測定だろう。僕が言えた話じゃ無いが、入学式なんかは無いんだろうか？
まぁ、外で入学式なんかはしないだろうからないんだろう。だけど、他のクラスは校庭に居なさそうだし教室にもいない。あのクラスだけ、だろうか。

『何組だろ？あの子達』

どのクラスも出払っていて、皆目検討もつかない。実際に見たらヒントぐらいは手にはいるだろう。
昇降口でいつもの厚底靴に履き替え、片手にスマホを持って校庭、もとい運動場に向かった。

ーーーーー
ーー
さっき見ていたところはここら辺だと思うのだが…っと、ガヤガヤといかにも年頃といった騒ぎ声が聞こえた。

が、そんなことよりも僕は目の前の平和の象徴に興味が向いた。
建物の影からまるで恋する乙女の様に、誰かを熱心に眺めていた。少し心配しているようにも見える。あの中に彼のお気に入りが居るのだろう。
少し、揺さぶってみよう。面白いネタになるかもしれない。

パシャッ

スマホのカメラ機能で写真を一枚撮る。いつもは無音でシャッターをきるが今回は別だ。
シャッター音にビクリと肩が上がるオールマイト。

『うん！よく撮れてる！さすが僕！』
『題名は、「恋するオールマイト、オキニをストーカー！？」てところかな！』

オール「君！一体何をしているんだい！？Ａ組以外入学式の最中だろ！？」
オール「じゃなくて！今すぐその写真を消しなさい！！」

なるほど、あの子達はＡ組なのか。
どうやら隠れているつもりの様で、最小限のボリュームで話すオールマイト。

『ふーん、否定しないって事はオキニがあの中に居るんだねぇ』

オール「あ！？いや、違う！私は様子を見に来ただけで！」

『新任だってのにもう贔屓するとか、平和の象徴が聞いてあきれるね』

オール「いや！そんなこと無いぞ、彼岸少年！」
オール「単純に今年の一年生はどんな者達か気になってだな！」
オール「断じて！特定の生徒を見に来た訳ではなく！」

何か言い訳をしているオールマイトを横目に、さっき撮った写真を確認する。

『ねぇ、オールマイトセンセ。オキニを紹介してよ！』
『緑色のモサモサ、いかにもドーテーって感じのコ』
『この子に何かかんじるもんがあったの？』
『それとも単に可愛いとか？以外だなぁ、オールマイトそっちの趣味も有ったんだ！』