7.『夢追う人』 ページ7
本来、あれだけ念押しされたら仕方ないと、情に絆され残るだろう、だが残るわけにはいかない。
今、やっと見つけた大切な夢を失うわけには…
そう思いながらテントを出ると昼間の強い日差しが、私を照らす。
肩にかけていたバックから竪琴を取り出して、涼しげな日陰に座って奏で始めた。
夢を語るように…前を見据える歌を。
「♪〜」
輝かしい夢よ 貴方は星のように一瞬で
自分の力で輝くその姿は 儚くも美しい
それでもいつか 消える運命(さだめ)なら
その日まで強く 眩しく 輝け
夢を追う人の 目印となれ
それだけが 私の生きる全て
歌い終わると、人集りが出来ていて拍手喝采、賛美の言葉が降りそそぐ。
そんなつもりで歌っていなかった為、少し照れくさくなりながら、一礼しその場を去った。
今度は人気のない、少し奏でても誰も来なさそうな場所に来た。
流石に街の外に出たので竪琴の音色に誘われて魔物が来ないか心配だが、女神像に近くだから、危なくなったら逃げ込もう。
今度は、あの時奏でていた歌の続きを奏でた。
「♪〜」
優しく、しかし冷たい光
太陽に寄り添い、支える月の歌
どんなに雲が“月”を覆い隠そうとも
太陽の光とともにあり続ける
高らかに輝き 暖かい光
夜の月を輝かせる 強き太陽の歌
人々の希望の光を 照らし輝かせ続ける
唯一無二の光であり続ける
それはまるd…
シルビア「あら?…やだ、もしかして、裏方ちゃんじゃな〜い!」
「?!あ、貴方は…!」
シルビア「あら?覚えててくれたの?嬉しいわ!」
シルビアとその後ろにはいろんな人がたくさんいた。
顔つきの似た姉妹??小さい方が妹さん?
青髪ツンツン、サラサラヘアーの青年。
とりあえず、どうしてここに来たのか聞くことにした。
「…えっと、どうしてこんなところに?」
シルビア「悪い魔物ちゃんを倒しに来たのよ!」
カミュ「サマディーの王子様の代わりにぶっ倒して虹色の枝をもらわねえとな」
「そうなのか」
ベロニカ「ちょっと!見ず知らずの人にそんなことまで!」
シルビア「あら、大丈夫よ!裏方ちゃんはとってもいい人よ」
「あ、もう裏方はやってないので、Aでお願いします」
シルビア「!そ、そうね…じゃなくてそうなのね〜!わかったわ!Aちゃんね!とっても可愛らしい名前なのね!アタシはシルビアよ」
「シルビアさんよろしく」
他の人達との自己紹介も終わると、突然シルビアは私の手を握り言った。
シルビア「今なら口説いていいわよね?」
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作者名:トラ若 | 作成日時:2020年4月10日 0時