1.『サマディーにて』 ページ1
私は、トレジャーハンターを生業にしている。歴史ある宝を集め、美術館に売ったりして生活をしている。
…最近は本業の方はめっきりしてなくて、今は。
団長「おーい!A!小道具運ぶの手伝ってくれー!」
「は、はーい!」
サーカス団の裏方をしながらゆっくり過ごしている。
団長に呼ばれ早速テント内に荷物を運び入れていると声が聞こえてきた。
あれは、団長の声だな。声の方を見ると身長の高い格好が異色な男が立っていた。
団長「いやあ、まさかあの有名な旅芸人シルビアさんと今宵共演できるとは…恐縮の極みですなあ!ハッハッハッ!」
団長のご機嫌な笑い声の後に続き、その男、シルビアという人の声が聞こえてきた。
シルビア「やだ〜!団長ちゃんったら!ありがとう!そう言っていただけるのは光栄だわ!今夜のショーはみんなが笑顔になれるよう全力で勤めさせていただくわ!」
言葉遣いは女っぽくしかし声はどちらかといえば男性的。
シルビアって名前だし、ハスキーボイスな女性を想像した。
団員「あ、A!それこっちだ!」
「!?あ、はい!」
呼ばれた方へ慌てて持っていき、荷物をいつも通り出していく。
その荷物の中から見慣れない袋を取り出した。
「これは…?」
団員「ああ、それか?あの有名な旅芸人様のだよ。ちょっと離した所に置いときゃ他の奴らが間違えて持ってかねえよ」
「そうだね」
敢えてみんなの準備する樽を少し離してその旅芸人の荷物を置いた。
荷物の搬入作業が終わり、次はブランコやフープ、小物の点検に移った。
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作者名:トラ若 | 作成日時:2020年4月10日 0時