37話 ページ37
貴方side
片寄さんに出会ったのもその時で。
なかなか戻ってこない北人さんを心配して店から出てきたらしい。
涼「うちの酔っ払いがすいません、ご迷惑おかけしました」
そう言って北人さんの腕を掴んで私から離した
「いえ!助けていただいたので!」
北「へへっ、涼太さん俺ちゃーんと助けましたよ!」
…可愛い。
素直な人なんだろうな、私とは正反対。
私に無いものを持ってるから、すごく輝いて見えるんだ。
今の私じゃきっと彼に好かれることはないだろうな。
涼「北ちゃん、お酒弱くて。きっと今日の記憶もないと思うんです。」
「そう、なんですね」
覚えててくれない寂しさと、今の私を覚えてなくて良かったという安心が混ざって変な感情だ。
涼「でもこれだけは言える。あなたが困ってるのを見てすぐに追いかけたんです。
酔っていても、彼のこの気持ちはきっと本心です。」
そう言って北人さんを支えながら帰っていった片寄さん。
北「お姉さーん!また会いたいです!いつでも俺が守るからねー!!」
ありがとう、北人さん。
私もまた会いたいです。
いつか、あなたに会える日まで
あなたと会える日を待ってます。
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作者名:Toraco | 作成日時:2024年1月9日 18時