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貴方side
とある日。
いつも通り仕事を終えて帰ろうと会社を出ると、その人に声をかけられた。
『お仕事お疲れ様。急だけどこれから少しご飯でも行かない?
いつも倉科さんに元気もらってるからそのお礼に!』
急にご飯に誘われてびっくりしたけど悪い人じゃ無いと思ってたから、2人きりじゃないなら。という条件で行くことになったんだけど。
外観からしてお高そうなワインのお店に連れてきてもらい、ご飯もつまみながらワインをいただいていた。
その人は自分の部下に連絡したというが、しばらく経っても現れる様子が無く。
『部下来れないみたい。
…俺少し気持ち悪くなっちゃったからお店出ない?」
人と飲みに行ったことが少なかった私は本当に心配で一緒にお店を出たんだけど、出た瞬間に手を繋がれて。
「え、ちょっと、何するんですか離してください」
『近くにホテルあるから少しそこで休ませて?倉科さんも少し休んで行きなよ』
そう言って一向に手を離そうとしない相手に少しの恐怖を感じて、声があんまり出なくなった。
「いやだっ…やめてください」
私の目から涙が落ちた時、後ろから肩を抱いてその人と繋がれてた手を離した人。
?「ごめん!迎え来るの遅くなっちゃった!大丈夫?」
そう言って私を背中の後ろに回して隠して守ってくれた。
するとさっきよりずっと低い声で
?「俺の彼女、嫌がってるし泣いてるんだけど?今すぐ帰ってくれるなら手は出さずに見逃してやるよ」
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作者名:Toraco | 作成日時:2024年1月9日 18時