30話 ページ30
ほとんど無意識だった。
気づいたらAさんの腕を掴んでいて。
驚いた顔のAさんが目の前にいた。
「えっ、北人さん?」
Aさんの声で我に返った俺は大胆な行動をしたことに気づいて。
北「…ごめんなさい、男の人といるAさん見たら無意識で動いてました。」
本当はもっとちゃんと話したい、俺の気持ち伝えたい。
だけど今は仕事があるからそんな時間を取ることもできなくて。
北「ほんとごめんなさい、俺今仕事中ですぐ行かないといけないんです。今日の夜連絡します」
そう言ってAさんの腕を離して翔吾のところに戻ってたら。
「待ってください…!」
今度はAさんが俺の腕を掴んだ。
「今日の夜、どんなに遅くてもかまいません。北人さんが大丈夫ならお店に来てくれませんか?」
北「えっ…でもお店閉まってるんじゃ」
「はい。閉めて待ってます。北人さんだけを待ってます。」
北「Aさん…ありがとうございます。20時半頃にお店伺います」
今日のことで怒られるかもしれない。
もう会いたくないと言われてしまうかもしれない。
それでも、Aさんに会えるっていう事実が嬉しいんだ
岩「北ちゃんそろそろ。Aさん、俺もまたゆっくりお店お邪魔させてもらいますね!」
そんな翔吾の声でAさんと別れ、ロケバスに戻った。
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作者名:Toraco | 作成日時:2024年1月9日 18時