残酷な世界で Fourth

EPISODE １４６　悪臭 ページ16

．


「…遅い。
　っていうか２人ともすっごい臭い
　んだけど…」((イラｯ


「う"…あんたらそれ以上近づかん
　でおくれ！！」


あれから、十数分。

建物の外で待っていると、何やら濡れた上に服がちょっと焦げている２人がのそのそと出てきた。



…おまけに、すごい悪臭がする。


＿＿＿＿＿＿＿＿え、？

敵と戦って来たんだよね？


さっきの場所で。



どうしてそんな事になるの…？


２人にしてはやけに時間がかかっているし、何かあったのかな。。。

いや、まぁ。


実際こんな姿で戻って来たんだから何かあったんだろうけど…



どうしてそんな事に…


２人なら相手が一歩踏み出すよりも先に相手の息の根を止められそうなものなのに。


そんな悪戯されたみたいな姿で戻ってくるとは…



「…奴等の１人が、ロープを引いたんだ。
　何か仕掛けがあると思ってすぐにそいつ
　を殺った。
　…んだけど、、、」


「すでにロープは引き終えていて、天井から
　石油の雨が降ってきた。」


______あぁ、それでそんなに臭いのか…


「え、でもそれじゃあ相手の仲間もみんな
　石油被っちゃわない？」


「ああ。被っていた。
　被ってはいたが、全員レインコート
　を着ていて、被った後に脱いでいた。
　慣れているのか動作が素早くてな…」



「…あ、そっか。」


あの黒のローブ。。。

ダサいデザインだな、と思っていたらレインコートだったのか。



…ふむ、色々納得。


「で、石油を被った２人にマッチか何か
　を投げて火をつけたってわけだ、」



…本当に子供の悪戯みたいなやり方だな相手さん。。。

クロロもシャルも、そーゆーやられ方には慣れていなかっただろうし、ある意味効果的だったかもな。



服が焦げているところとかを見ると、一瞬だとしても混乱してて反応が遅れているみたいだし。


この程度では致命傷にならなくても、やる人がやる人なら、結構いいところまで行くんじゃないか…？



＿＿＿＿＿＿＿＿＿今度２人と戦うようなことがあったらこれをもう少しだけバージョンアップして試してみよう…



「…帰ろっか、」



「…だね」

．

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