残酷な世界で First

EPISODE１　　盗賊 ページ3

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数分前。


森の異変に気がついた。
外がやけに騒がしいのだ。


…何かあったのだろうか。


そんなことを思っていると、足音が２つきこえてきた。

あわてて暗がりに隠れ、息を殺す。




しかし私の居場所は簡単にバレたようで、私の前で足音は止まった。


相手の様子をうかがっていると、1人の男が口を開く。



「やぁ。
　君もクルタ族なの？」



優しそうな声であった。







この人たちが森を騒がせている犯人だと思ったが、違うのだろうか。



まぁ、あやしいことにかわりはないし、強気でいこう。







「そうだよ。
　あなたたち、何しに来たの？」



今度はこちらの番だ、と質問をする。






「ん〜、眼を盗みに来た。」


！！？

驚いた、眼って盗めるのか？






「眼は物理的に抜き取るの？
　そうすると間違いなく死にそうだけど。」



「そうだよ、君達には死んでもらうんだ♪」






暗くて顔は見えないが、おそらく笑っているのだろう。


声が明るい。






殺人狂とか、そんな感じの人なのだろうか。

世の中いろんな人がいるからなぁ。




「楽しそうなところ悪いんだけど、少しい
　い？」



「…何？」









うん、やっぱりさっきの会話がなければいい人っぽいのになぁ。




　
「私って、クルタ族なんだよ」


「うん知ってる」





いや、最後まできいてよ……





「クルタ族なんだけど、忌み子でさ、。
　折角、こんな所まで来て見つけてくれた
　みたいだけど、私の眼、緋色じゃないん
　だよね。」





一応そう伝える。


後から気づいてがっかりさせちゃっても、申し訳ないところもあるし。






すると、今度はもうひとり男の人が口を開いた。



「そんなクルタ族がいるのか、、、。」




え、うん。

いるんだよ、ここに。









「緋色じゃないなら必要ないし、もう殺し
　ちゃう？」



そんな嬉々としてきくあたり、やっぱ殺人狂なのか。


　
なんか、、、もったいない人。






「待て。
　こいつのオーラ、殺すには惜しくないか？」









オーラとは何？
殺すには惜しいってどゆこと？


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿オーラ？？









「お前に、質問がある」


．

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