倫也さん。-２-

.80 ページ40

.



.



.



『倫也さんすぐTwitter載せる…』


「可愛いAちゃんを発信しなきゃね？」


『なんですかそれ』


「俺のとこに、可愛いAちゃん載せてくださいって

来るんだよ？」


『え、そうなんですか…？』



.



初耳過ぎる…。

みんな、どうして倫也さんのとこに…。



.



「だから、期待には応えないと」


『んー…、何も言えない』


「ってことで最後の撮影行くよ〜」


『なぁんか納得いかないな…』



.



.



納得いかないけど、とりあえず切り替えて

最後の撮影。

これで、倫也さんとの初共演ドラマの

撮影が終わると思うと名残惜しいけど、

だからこそ、全力で。



.



.




「よーい……アクション！」



.



.



「優っ…！」



.



背を向けて逃げようとする優の腕を

遼が掴んで、引き寄せる。



.



『は、るくん…』


「…俺、優の事が」


『…え？』



.



抱き締めていた手を離して、

優と向き合って、遼が優の首元に顔を埋める。



.



「俺、お前の事が…優の事が好きだ」



.



顔を上げて、優の頬に手を当て

優しく触れるだけのキスをする。



.



『…私、私もっ！ 遼くんの事が』


「"好き" だろ？ 知ってる」



.



満足気に笑って、泣いてる優の涙を拭う。


今度はさっきとは違って、

少し強引なキス。



.



『…ふふっ、やっと遼くんに好きになってもらえた』


「遅くなってごめん…」


『その分幸せにしてくれなきゃダメだからね？』


「あぁ、わかってる。」



.



お互いのおでこをつけながら

幸せそうに笑う２人。



.



.



.

この小説の続きへ→←.79

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す