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『…なんか、倫也さん少女漫画みたい』
「…は?」
『桜の花びらが散る中に倫也さん…』
「それ、逆じゃない?」
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不意に私の髪の毛に手を伸ばして、
1束掴んで
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「今のAちゃん、凄い綺麗」
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今までに見た事ないぐらいの
優しい目で私を見るけど、
なんだか、雰囲気が甘すぎて
耐えられなくて、目を逸らす。
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「ふふ、すぐ目逸らす…」
『だ、だって…』
「恥ずかしい?」
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髪の毛から手を離して
今度は頭の上に手をポンっと置く。
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「ここでちょっと、お花見しようか」
『お花見、ですか…?』
「そう、ちょっと待ってて」
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そう言うと、近くにある自販機に
歩いていった。
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「はい、Aちゃんはココア」
『…温かい。ありがとうございます』
「タバコ、吸っても大丈夫?」
『あ、どうぞどうぞ』
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川沿いの柵に寄りかかった倫也さんにつづいて
私も柵に寄りかかって、
貰ったココアをあける。
私がココア好きなのを知ってくれてる
倫也さんに少し嬉しくなって
にやける顔を隠すようにして、ココアを飲むと
タバコを吸ってる倫也さんの横顔。
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やっぱり、横顔綺麗だな…。
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「なぁに?人の顔じっと見て」
『あ、いや…、』
「ココア美味しい?」
『…美味しいですよ』
「1口、1口ちょうだい」
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突然の言葉に
戸惑いながら、少しぬるくなった
ココアを渡す。
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「…ん、美味しい。ありがと」
『…いえ』
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ほんとに1口飲んで、私に返す。
これって…、間接キスだよね。
ドラマの撮影で何回もキスはしてるけど、
これは完全プライベートで。
何回もプライベートで会ってるけど
こんな事は初めてで…。
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少しドキドキしながら
返されたココアに口をつけると
倫也さんが吸っていたタバコの苦い味。
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茜 - こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 そうだったんですね...。 それとパート2からパート3へ行ける様に なってました。 ありがとうございます。 (2019年3月25日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
優綺。(プロフ) - 茜さん» 一応、同業者は自分と同じ立場ってことで先輩とかそういうの関係なく同業者って事にしてます(><)続編つくったのですがとべなかったりしますかね?ちょっと色々いじってみます! (2019年3月24日 4時) (レス) id: ecea74f979 (このIDを非表示/違反報告)
茜 - またまた続けてのコメントですみません...。 物語.80の下には続くで終わっているので どうなのかなぁと思いまして...。 (2019年3月24日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
茜 - また続けてのコメントですみません...。 もうこの物語の続編ってあるのですか? 物語の各題名の80の下のほうの選択した内容を 見るの下には青色の文字でこの小説の続編を 見るとあるのですが...。 (2019年3月24日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
茜 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読みました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2019年3月24日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:優綺。 | 作成日時:2019年3月11日 22時