倫也さん。

.11 ページ12

.



.



.



「おはよう。」


『はるちゃんおはよっ！』


「その様子だと昨日楽しかったみたいね？」


『久しぶりの倫也さんは倫也さんだった』


「ふふっ、意味わからないから」



.



.



今日はドラマの顔合わせ。

昨日会ってまた今日倫也さんに会える。

お仕事とはいえ、嬉しいな。



.



.



『はるちゃん、私凄い緊張してる』


「大丈夫だって、Aちゃんなら」


『…そうかもだけど、月9とか初めて』


「しかも、中村さんもいるし？」


『…もっと好きになっちゃいそう』


「くれぐれもバレないようにね？」



.



わかってる…。

周りにも、本人にもバレたくない。

出来ることならずっと隠してたい。
今の関係が壊れるのが怖い。



.



「はい、着いたよ」


『ありがと！』


「私は１回事務所戻るから、また迎えに来るね」


『うん、行ってらっしゃい』



.



.



車から降りて、顔合わせの部屋に向かう。

今までドラマは沢山やってきたけど、
やっぱり毎回ドキドキする。



.



『おはようございまーす…』


「あ！A！」


『まっけん！！』


「久しぶり〜！」



.



部屋の扉を開けると
久しぶりなまっけんがいた。

そう言えば、出演者欄にまっけんの名前あったな。



.



『まっけん、ほんと久しぶり！』


「A、会いたかった〜」


『私もだよ〜！』


「やっぱり、A良い匂いする」


『ふふっ、くすぐったいって』



.



いつもまっけんに会うと抱きしめられ、
首元辺りに顔を埋められる。

首が弱い私は毎回これがすごくくすぐったい。


普通はいきなり抱きしめられると
びっくりするけど、
まっけんだからか、自然と私も
抱き締め返しちゃう。



.



.



.

.12→←.10

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す