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シャンデリアが煌びやかに空間を照らす。
オーケストラの演奏の中で交わされたステップはたどたどしいながらも無事終わりを迎えた。今はお嬢様と挨拶回りをしているところだ。
「
『
まあ、挨拶回りと言っても、外国の言葉がわからない俺はただ隣で笑っているだけなのだが。
貿易相手として交流があるらしい男爵と楽しげに会話をしている隣で、俺は先程からずっと興味を引かれている物に視線を落とした。
センラ「…やっぱ王宮の料理は格が全然ちゃうわ……」
テーブル1つに数個用意された燭台の下に並べられた料理の数々。料理人の性か、華やかなダンスや麗しい姫君たちよりもこちらの方に目を奪われてしまう。
センラ「これは……アップルパイ？」
アタナシア王国では、リンゴはお酒のイメージが強く、そのまま食べたり料理に使われているのは見たことがない。
この国の土壌はリンゴの生産には向いておらず、おまけに生産地から遠い。ゆえに新鮮な状態で国内に持ち込むことができないのである。
アップルパイなど異国の食べ物でしかない。まさかこんなところでお目にかかれるとは。
近くのプラカードに書かれた産地は聞いたこともない国だった。品種改良か運搬技術の向上によって鮮度が落ちにくくなっているのだろうか。
これを使うことができれば料理の幅も広がる…！
そう胸をはずませたものの、やはり難しいだろうなという結論に至る。
このリンゴは十中八九輸入品。俺一人では手に入れることは不可能だし、ただそれだけのことでお嬢様の手を煩わせてしまうことは申し訳ない。
諦めるか。とため息をついた途端、いつの間にか話を終えたお嬢様がアップルパイを見つめていることに気づいた。
『ふーん、』
センラ「ぅわっ！？…び、びっくりさせへんといてくださいよ……」
『ねぇ、センラ。アップルパイに興味あるの？』
センラ「えぇ。アップルパイ…というよりはリンゴのほうですけど……」
正直に答えると、お嬢様はもう一度『ふぅん、』と人差し指を顎に添えて会場を見渡す。まるで誰かを探しているようだ。
やがて、とある人物に視線を止めた。
センラ「？」
意図がわからない。
見つめられていることに気がついたのだろう。お嬢様が視線を送り続けた相手がにこやかな表情を浮かべながらこちらに近づいてくる。
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Tomo(プロフ) - 月音さん» ありがとうございます！何か抱えてそうな雰囲気を感じ取ってもらえて嬉しいです〜！ (2022年4月24日 21時) (
レス) id: 90d619c3c8 (このIDを非表示/違反報告)
月音 - はぅ！めちゃくちゃ好み!ワガガマ具合とか、そんでもって、絶対何かを抱えてそうな雰囲気とか大好きです!更新楽しみに待ってますね!頑張ってください! (2022年4月24日 7時) (レス) @page17 id: 92b5bfb4f2 (このIDを非表示/違反報告)
しらたまさん - コメント返してくれてありがとうございます！出掛けてたからコメント返してくれてたの気づきませんでしたwすみません！これからも頑張ってください！ (2022年3月13日 16時) (レス) @page12 id: f9785f1ea6 (このIDを非表示/違反報告)
Tomo(プロフ) - しらたまさんさん» ありがとうございます！ (2022年3月13日 13時) (レス) id: 90d619c3c8 (このIDを非表示/違反報告)
しらたまさん - とっても面白いです！『志麻のことぶっちゃったぁ』ってうらたさんに泣きついているのがとっても可愛らしくて好きですwこれからも体調に気をつけて頑張ってください！ (2022年3月13日 0時) (レス) @page12 id: f9785f1ea6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Tomo | 作成日時：2022年1月14日 20時
