【稲荷崎】部員がバレー部目当てだった件。【ハイキュー】

通知オフ。 ページ18

あれからチャイムが鳴り、宮くんは元の席へ、角名は私の隣に戻って行った。
画面がついたままのスマホには新しい友達が2人追加されている。
先程流れで2人と交換したから当たり前やけど。
とりあえず仕舞おうと電源ボタンを押す直前、ブーッとバイブが起こり再び画面を見ると"サム"と表示された。
内容は角名と同じで"朝のやつ助かった。ありがと。"と一言。
文字を打つのが面倒だった為じわじわくるスタンプを送信すると、遠くの方でくすくすと笑い声が聞こえた。大成功だわ。









｢ねぇ、これ分かる？｣


一応授業中だけど席を移動して友達と対話する人がほとんど。
宮くんの席は女子が数人周りに座り、話しかけているようだった。
そんな中角名にプリントを指さされ"どれ？"と覗く。


｢……何これ暗号？｣
｢違うだろ。｣
｢ごめん私文系だわ。｣
｢俺もだけど。｣
｢じゃあなんで聞くのさ｣
｢面白そうだったから？｣
｢いやお前…｣


思わずツッコミそうになった時、珍しく(？)角名が笑った。

｢それが高山の素なんだ。｣
｢え、いつも通りやろ？｣
｢…嘘つき。｣
｢なんでや。｣
｢さっきみたいにしてよ。なんかやだ。｣


まあ確かに心の中でいろいろつっこんではいたけど、そんな理由かよあんた。けどこっちの身も考えてくれ。そんな親しくしたらいつガチ勢の目の敵にされるか…


｢角名の勘違いやない？｣
｢…それはない。｣
｢でもいつも通りやで。｣
｢………あほ。｣
｢あほは流石にどストレート過ぎな。｣
｢…ふ、やっぱりそれがいいよ。｣


軽い煽りに乗ってしまった。
ちくしょうめ。

昼の食堂は大戦争。→←自習は寝るもの。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す