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午後3時。
ピンポーンとインターホンが鳴った。

はいはーい、とお母さんが出る。

…遥。遥の声がする。

あぁ、1ヶ月ぶりだ。
もう聞けないと思っていた声。
《アノ日》を思い出し、涙が出てきそうになる。

グッと堪えて、遥を階段まで迎えに行く。

「…よぉ。」

「あ、やっほー、遥!」

ちゃんと笑えているだろうか?
涙目になっていないだろうか?
一生懸命笑顔を作り、私の部屋へ向かう。

「で、今日は何から勉強する?」

「んんー…英語かなぁ。」

「どこが分かんねぇんだ?」

「ここー。文法が全然分からなくて。」

「あぁ、これはな…」

4ヶ月前にも遥に教えてもらったから分かってる。
けど、私は嘘をついて"分からない"と言った。

…遥が目の前にいる。

話している。体が温かい。生きている。
遥が生きてるんだ。
また、涙が出てきそうになる。

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作者名:ももも | 作成日時:2018年2月16日 23時

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