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〆.
目の前に大毅がいた。
暗い、暗い、どこかもわからない場所。
「大毅、」
「A………」
大毅は微笑む。
そんな彼に駆け寄りたいのに、ちっとも近づかない。
「大毅、どうして」
泣きそうになってようやく気づいた。
私たちの足元に引かれた、「親友」というライン。
そこを私は越えることが出来なかった。
越えようと何度も前に足を動かすのに……。
「大毅………!」
何度も名前を叫んだ。
大毅は小さく息をつく。
「Aは鈍臭いなぁ」
「なに……?」
「ごめん、俺、わかってへんくて」
「何が……?わかんないよ、そんな言い方じゃ」
「この親友のライン。もう、俺らには必要ない」
「どういうこと?」
親友ですらいられない、ということだろうか。
それを覚悟しての告白だったのに、涙が止まらない。
「あー、ちゃうって!こういうこと!」
大毅が笑って、走り出して、
私が越えられなかった親友のラインを簡単に消し去って、
私のことをぎゅっと抱き締めた。
「待たせてごめん。自分の気持ちに気づかんくてごめん。俺も、Aのこと、好きや」
「……………っ、」
現実じゃないことなんてわかってる。夢の中だって。
だけど、伝えずにはいられない。
「大毅っ……大好きだよ」
「A?!」
〆.
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綾菜 - 面白かったです、神やママン笑笑 (2019年3月13日 19時) (レス) id: 185bb8d910 (このIDを非表示/違反報告)
神なな - かみやママン…大好き。(笑)恋だと気づかないのがじれったいですね…。めっちゃ面白かったです!次は全く出てなかったお二人も…笑笑 (2019年2月23日 0時) (レス) id: f2f519a29c (このIDを非表示/違反報告)
はゆな(プロフ) - 一波さん» 優しいお言葉感謝です(´;ω;`)グレーゾーンとわかりつつも自分が欲しいから作ってしまうという……(笑)作品の方も一波さんのペースで読んでくださいね!こちらこそ読んでいただいてありがとうございます、個人的にかみやママンが一番いい味出してると思ってます(笑) (2019年1月26日 13時) (レス) id: 0cb07950a3 (このIDを非表示/違反報告)
はゆな(プロフ) - 山田香夏さん» いいですね〜神ちゃんあまり神ちゃんメインの作品書かないんで、新鮮な気持ちで書けそうです!ちょっと下書きに着手しておりまして、他にも出したい作品がいくつかあるのでいつになるかわかりませんが、書かせていただきます!ありがとうございます! (2019年1月26日 13時) (レス) id: 0cb07950a3 (このIDを非表示/違反報告)
一波(プロフ) - まだ、全部読めてないけど途中まで読んでも分かる、これ大好きなやつやん!って感じです!もう、主人公2人が可愛くって可愛くって!親方先輩と唇先輩と神やママンいい味出してるし、もう大好きです!また、時間見付けて最後まで読みます!素敵なお話ありがとうございます! (2019年1月20日 23時) (レス) id: 9b260c34a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はゆな | 作成日時:2019年1月12日 23時