大倉との腐れ縁【緑】

☆.43 ページ43

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大好きで、大好きで、大好きで

もう、とにかく大好きで





きっと、この子と僕は

結婚すんねやろなーって思ってた









僕なりの、愛情は

いっぱい伝えてきたつもり



たくさん、言葉にもしたつもり









でも、付き合って３年目の記念日に

何の前触れもなく




" 隆平のことが、もう、わからない "


突然、彼女に別れを切り出された









その時、はじめて気付いた

ほんまに全部 " つもり " やったことを









なーんも、伝えれてなかった

なーんも、言えてなかった









気付いた時には

もう、遅くて






僕がどんだけ

" 別れたくない " って言っても

届かなくて









もう、別れて３ヶ月経つけど

僕の時は、止まったまんまで









先にも進めない

後にも戻れない









彼女を忘れる勇気もなければ

彼女を思い続ける勇気もない









" やっぱり、隆平じゃなきゃダメ "


って、戻ってきてくれへんかなーって




自分の都合の良いことばっかり考えて

自分では行動に移すこともできない









自分にとっては

精一杯の " つもり " やったから



本当に何がいけなかったのか

それさえも、わからなくて









ただ、時間だけが過ぎていく









浮かんでくる思い出は

キレイなものばっかりで




その影で

彼女が泣いてたことなんて

全然、わからない









ぽっかりと

心に空いた、大きな穴を




埋める方法も、わからない









僕の時は

ずーっと、止まったまま



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「………ね？ バカな男でしょう？笑」









笑ってはいるけど

でも、全然、笑えてなくて









ずっと、明るくて

優しい笑顔ばっかりだったから









そんな、






丸山さんの悲し気な顔を

はじめて、見た









「………髪、も切れへんねん」


「え？」


「…………１人やったら、さ」


「………」


「………彼女、美容師やったから」









" ほんま、情けなーっ！ "






そう言って、また

丸山さんは





悲しそうに、笑った





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