夢じゃなかった※ ページ38
記憶を遡って、Aが看病に来てくれた日。
いつもより断然早くに寝付いた俺は、日付が変わった頃にぼんやりと目を開けた。
徐ろに視線を上げる。
目の前にはお風呂上がりのAの姿。
…大方、寝る前に様子を見に来てくれていたのであろう。
むくりと起き上がった俺を見て、彼女は『起こしちゃった?ごめんね、』と優しく頭を撫でた。
心地よくて暫くされるがままになっていると、その手はするりと額へ。
『…んー、まだあるなぁ』
なんて呟いて、早く寝なきゃ治るもんも治んないからね、と寝かしつけようとする。
彼女の右手から伝わる冷んやりとした体温が気持ちよくて。
しかも風呂上がりで、少しゆるりとした寝巻きから覗く白い肌がちらちらと視界に入ってくるから。
ボーッとする頭の中で、一欠片残っていた理性が押し負けて
_もっと、ずっと、深く、彼女に触れたいと思ってしまったのだ。
『じゃ、おやす_っ!?』
去っていこうとした彼女の右手を掴んで引き寄せる。
突然のことにバランスを崩したAは、いとも簡単にこちらへダイブしてきた。
『っな、ちょっ!あかーし、っん…ふ』
戸惑うAに軽い口付けを数回落とし、酸素を求めて口を開いたところに深く舌を入れた。
『んぅ…』
彼女があまりに甘い声を漏らすから、もうどうにも止まらなくて。
キスをしながら体勢を変えて、彼女の両手ををベッドに縫い付けた。
このままでは窒息してしまうだろうと、好き勝手貪っていた唇を離す。
そこで一瞬理性が戻りかけたのだが、上がった息と潤んだ瞳を目の当たりにしてまた飛んで行ってしまった。
Aはいやいやと必死に顔を背けるので、その耳元から首にかけてに舌を這わせて。
ふーっと耳に息を吹き掛けるとビクリと肩が震えるし、首筋にキスを落とすと溶けた声を上げる。
そんな彼女に満足しながら、上のパジャマの中にまで手を突っ込んでいた。
お腹のあたりをツーっとなぞりながら、紅潮してされるがままの彼女の鎖骨あたりに、いくつも紅い花を咲かせる。
すっと服の中の手を上に這わせて、下着に触れた時。
……あ、やべ
ぼんやりしながらも何とか保たれていた俺の意識は、そこでプツリと途絶えたのだった。
最後に聞こえたのはバサッと俺がAの上に倒れる音と、『あかーし!?』と心配してくれる愛しい彼女の声。
”朝になったら普通に1人で寝てたから、てっきり夢かと…”
”夢じゃないし!ばかぁぁ…!!”
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とみーさん(プロフ) - アニメ大好きwomanさん» ありがとうございます!本当に更新お待たせして申し訳ないです(--;) (2019年10月2日 1時) (レス) id: e806159e05 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっても面白いので早く続きが読みたいです! (2019年9月30日 3時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
とみーさん(プロフ) - 鶴まじ天使さん» うわぁぁありがとうございます! (2019年8月31日 0時) (レス) id: e806159e05 (このIDを非表示/違反報告)
鶴まじ天使(プロフ) - ふふっ夢主ちゃんと赤葦のやり取りが見てて微笑ましいですね(笑)すごく微笑ましくて面白いです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2019年8月29日 7時) (レス) id: 2390bd5229 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とみーさん | 作成日時:2019年8月20日 12時