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ページ37

ぺりっと絆創膏を剥がす。
目に付いたのは白い肌に付いた紅い跡。

ただの虫刺され…なら隠さなくていいよな。

「…ね、これなに?」

さらにワントーン低くなった声に、Aは怯えたように肩を震わせた。

「じゃあ、質問を変えるけど。…これ、誰に付けられたの?」

少し薄れかけのキスマーク
いつ付けられたんだろう?
隠し事が出来ないAに限って浮気は無いとして…だとしたら誰かに無理やり付けられた訳だけど。

首元のソレに指を這わせる。彼女は『離して』と涙声で訴えてきた。

「離さないよ。質問に答えてくれるまで。
誰に付けられたの?…もしかしてこれ、俺を避けてたのと関係ある?」

俯いた彼女を覗き込む。
こんなに嫉妬に駆られるなんて、俺も相当重いやつだったんだなぁ、なんて。

Aだって、不本意に付けられただけかもしれないし。頭ではもっと優しくしてやらなきゃと思っても、実際には全然そんな余裕なくて。


暫しの静寂。
徐ろに、というか半ば投げやりに彼女が口を開いた。


『あ……』

なにか耐えるように目をぎゅっと瞑る。
次の瞬間、


『あかあしの、ばかぁぁ!!』


真っ赤になった顔を上げたA。
その彼女に盛大な罵倒を浴びた俺。

『ばか!あかーしばかぁ!うわぁぁぁ』

そしてまだまだ続く罵倒。
えっ?と固まった俺の前で、Aは堪えていた涙をポロポロと流し始めてしまった。

…やばい。泣いても許してやんないとか思ったけど、実際泣かれるともう俺の負け確だった。

「あ、え、ごめんA!怖かったよな?!
ちょ、待って目擦らない!ほら、ハンカチあるから!」

掴んでいた手をばっと離して、大急ぎでポケットからハンカチを引っ張り出す。

その時、あたふたとする俺にさらなる爆弾が落ちてきた。

『ふ…あかーし、ヒック…覚えて、ないんでしょ…っうぅ』

「え、」

覚えてないって…?

フルスピードで記憶を辿る。
すると、Aのその言葉に一つだけ、思い当たる節があった。

まさか……

『これ、っ…付けたの、あかーし…だもん…っ!』

直後、思い出したのか、ユデダコのように紅潮したAは俺のハンカチで顔を覆い隠してしまった。

_やっぱり。

どうやらあれは、夢じゃなかったようだ。








”っ〜……”

”あっ!こら、A!ゴシゴシしない!”









次ちょっと際どいので苦手な人飛ばしてくださいm(_ _)m

夢じゃなかった※→←・



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作品ジャンル:恋愛
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とみーさん(プロフ) - アニメ大好きwomanさん» ありがとうございます!本当に更新お待たせして申し訳ないです(--;) (2019年10月2日 1時) (レス) id: e806159e05 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっても面白いので早く続きが読みたいです! (2019年9月30日 3時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
とみーさん(プロフ) - 鶴まじ天使さん» うわぁぁありがとうございます! (2019年8月31日 0時) (レス) id: e806159e05 (このIDを非表示/違反報告)
鶴まじ天使(プロフ) - ふふっ夢主ちゃんと赤葦のやり取りが見てて微笑ましいですね(笑)すごく微笑ましくて面白いです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2019年8月29日 7時) (レス) id: 2390bd5229 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とみーさん | 作成日時:2019年8月20日 12時

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