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その後もぼんやり聞き流しているうちに、いつの間にか話題が先程までの木戸(バスケ部のイケメン)から赤葦にシフトしていた。
「赤葦くんてすごい優しいよねぇ。一昨日、大量のノート担任室に持ってくの手伝ってくれたし」
「うんうん、紳士だよね〜」
ああ、それは分かるかも。
赤葦はよく周りを見ている。流石セッター_しかも2年で副主将_って感じだ。
「3組のAちゃんと付き合ってるんでしょ〜。すごいよね、二人ともバレー上手らしいよ。しかも美男美女!」
「それ!てか仲良いよねぇ。今朝も一緒に来てた」
ほんまそれな。あそこは規格外の仲の良さだから。絶対倦怠期ないだろ。てか喧嘩すらした事ないのでは……?って感じ。
「赤葦くん、めちゃくちゃAちゃん大切にしてそう〜」
「確かに!紳士すぎて、全然手出さなさそう」
「あ〜」と納得する皆。ん?と首を傾げる私。
先程までは共感の嵐だったのだが、「赤葦が紳士すぎる故Aに手を出さない」説には異議ありだ。
ともあれ、周りにはそう見えるのか……
「あ、六花ふたりと仲良いよね!六花から見てどうなの?」
唐突に話を振られ、「ん〜…」と少し考え込む。
私から見てどう…って、
「隙あらばじゃれあってるよ。本人らは周りに気付かれないようにやってるつもり…だろうけど」
あ、いや赤葦は確信犯で見せつけてるやつか。
と一瞬思ったが、皆の中のジェントルマン・赤葦のイメージを守るために敢えてノーコメント。赤葦に貸し1。私優しい〜
「微笑ましいね〜」なんていう友人。「そうだね〜」と言いつつ、心の中で「微笑ましいのはAの脳内だけで、赤葦はたいがいむっつりしてそうだけどね」と返す。
「意外かもしれないけど赤葦ね、Aに対しては積極的なんだよ。」
「えっ、まじ?」
付き合うまではコミュ力オバケのA相手にたじたじだったけどね。
「まじ……あ、でも赤葦、Aが本気で嫌がる事は絶対にやんないの」
……そう。そういう所があるから私も碧波さんも、安心してAと赤葦を見ていられるのだし。
そういう意味では赤葦はやっぱり紳士だと思う。
ま、裏を返せば「Aがガチで嫌がらない事なら何でもしちゃう狼さん」なんだけどね。
そんな私の思考とは関係なく、恋人さん想い!と女子の評価はダダ上がり。主に私のおかげだよね、これ。
謝礼として、後で赤葦になんか奢ってもらおっかな〜
”赤葦どうしたー?”
”いや、今ちょっと悪寒が…”
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とみーさん(プロフ) - アニメ大好きwomanさん» ありがとうございます!本当に更新お待たせして申し訳ないです(--;) (2019年10月2日 1時) (レス) id: e806159e05 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっても面白いので早く続きが読みたいです! (2019年9月30日 3時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
とみーさん(プロフ) - 鶴まじ天使さん» うわぁぁありがとうございます! (2019年8月31日 0時) (レス) id: e806159e05 (このIDを非表示/違反報告)
鶴まじ天使(プロフ) - ふふっ夢主ちゃんと赤葦のやり取りが見てて微笑ましいですね(笑)すごく微笑ましくて面白いです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2019年8月29日 7時) (レス) id: 2390bd5229 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とみーさん | 作成日時:2019年8月20日 12時