元ヤンを好きになりました 3

愛羅武勇OK？ ページ11

窪「なにやってんだ？」

A「どぅわっ！！！！」

しゃがみこんでるわたしの頭の上から窪谷須くんの声がして心臓が止まるかと思った

慌てて地面に書いただいすきの文字を重点的に足で消す

A「いつからいたの」

窪「今来た
なんだこりゃ！俺か？」

地面に書いた窪谷須くんのにがおえを見られてしまったが、周りに書いていた悪口はほとんど消えている

A「似てるでしょ」

窪「こんなに目付きやべーのか俺は…」

A「本物はこの10倍目付き悪い」

窪「なんだと

つかガキみてーなことしてんじゃねーよ、ったく

あ！バカとか書いてやがる！！」

A「バカはおまえですよ」

窪「あー？」

A「心美ちゃんにデレデレしちゃってさー
おっふ何回言ったんだおまえは」

窪「そんなん言うか、俺は硬派なんだ
女の尻ばっか追いかけてる奴らとは違うんだよ」

A「口開けてほわ〜んとしてただろーが、おまえは」

窪「お前、口悪くない？」

A「あら、ごめんあそばせ
おまえがわたしのことを、お前お前お前お前言うものでつい移ってしまったみたいざんす」

窪「あー、そうかよ

もういいわ」

窪谷須くんはわたしに呆れたのか立ち去ろうとした

行かないでー……とは今更言えない

わたしなんであんなことしか言えないんだろう

だいすきなのに


自分で自分が嫌になって泣けてくる


A「もー、窪谷須くんなんてきらい！！
超むかつく！！」

こんなこと言うつもりじゃなかったのに






窪「あっそ

俺はおまえが好きだったけどな」


A「ん！？」


窪谷須くんが振り向く


窪「好きだったって言ってんだよ」


A「か……過去形…？」


わたしは涙を拭きながら聞いた


窪「だってお前は俺が嫌いなんだろ？」


A「き…嫌いじゃない」


言うんだわたし、きちんと

怖くたって、今更遅くたって
いま言わなきゃ一生言えない





A「窪谷須くんがすきで、すきで、もうだいすきで
ずっと窪谷須くんがわたしのことをすきならいいのに
って考えてた」



おそるおそる窪谷須くんを見ると、
窪谷須くんは真っ赤になりながらも
ゆっくり笑った





窪「おれも

お前が俺のことすきならいいのにって思ってた」





A「いまも？」

窪「ずっと」

A「ほんとに？」

窪「ほんとに」

愛羅武勇OK？→←愛羅武勇OK？

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す