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おにいちゃん ページ24

*大正軸
*煉獄さん視点






Aが夜柱に任命されて何度目かの柱合会議のこと。会議を終えて隣を見れば、Aはほっと溜息を吐いている。まだこういった場には慣れていないためだろう。

「む、A、」

会議が終わって安心した表情の彼女だが、その頭には葉がついていることに気付く。近くの木から落ちたのだなと思いつつ、手を伸ばしてその葉を取り去った。

「ついていたぞ!」
『あ、ありがとうございます…』

Aが少し恥ずかしそうに顔を赤らめたので、伸ばした手をそのままにして彼女の頭を撫でる。殆ど無意識のうちに手が動いていた。
彼女の驚く顔を見て、ハッと我に返り手を止める。

「すまない!」
『い、いえ…その、』

Aは少し言い淀む。なんだろうかと首を傾げると、次にはぱっと笑顔を見せて言った。

『煉獄さんって、おにいちゃんって感じですよね!』
「うん…!?」

おにいちゃん…お兄ちゃんと言ったか?兄?兄か、そうか。実際俺には弟もいる。間違いではない。

「…よもや!!!」
「声がデケェ…」

待て、それは困る!
俺がなりたいのは兄などではない!

異性として見られていないということだろうか。少々落ち込みそうだ!不死川が何やらぼやいているが耳に入らない!



…が、しかし!

「よもや…」

この胸の高鳴りは、一体なんだろうか!
"おにいちゃん"という響きが妙に耳に残って…!

「あらあら…これはまた…」
「恐ろしい女だよな、お前って」
『え、なんでですか。…煉獄さん?大丈夫ですか?』
「あ、ああ!少し考えさせてくれ!」
『(突然告白された人みたいになってるけどどした??)』

宇髄含め柱数名が何かを察したように哀れみの目で見てくるが、何も言うまい。

甘露寺に"頑張って!"と親指を立てられているが何も出来ない。そもそも何を応援されているのかよくわからない。

とにかく、今は己との戦いに集中せねばならないのだ。


兄と思われるのは困るという気持ちと、"おにいちゃん"という言葉に喜ぶ気持ちのぶつかり合いであった。
















「……その、だな、A」
『はい』
「……………………もう一度、俺を兄と呼んでみてはくれないだろうか?」

蟲のこえ→←わかりやすい恋心



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ナキサ(プロフ) - 飛鳥さん» こちらこそ読んでくださりありがとうございました! (2021年11月22日 19時) (レス) id: 9d3d6315a8 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥 - ものすごい大作に出会ってしまいました……ありがとうございますありがとうございます… (2021年11月22日 9時) (レス) id: d3040dc27e (このIDを非表示/違反報告)
ナキサ(プロフ) - あまねさん» 読んでくださりありがとうございます!楽しんで頂けたようでとても嬉しいです。 (2021年11月15日 23時) (レス) id: 9d3d6315a8 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 最初から最後まで一気読みしちゃった笑、、、待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの?私バカなの?((((喧しいわ (2021年11月14日 9時) (レス) @page23 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
ナキサ(プロフ) - meruriさん» コメントありがとうございます!感動していただけれ嬉しいです (2021年10月28日 22時) (レス) id: 9d3d6315a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナキサ | 作成日時:2021年3月5日 14時

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