【煉獄杏寿郎】全力で救いたい！【トリップ】現代・番外編

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大学2年生になった。

あの出来事から後はしっかり勉強し、ある大学の教育学部に合格。
一緒に喜んでくれた友達も、志望校の合格を勝ち取っていた。

“受験終わったらカラオケいって、また無限列車いこう！”

そう言って励ましたつもりだった。
しかし友達2人はきょとんとした顔になる。

“カラオケは分かるけど、無限列車って何？”

私は一瞬理解出来なかった。
何って言った？え、無限列車だよ？え？
今まで5回は一緒に乗車してるし、無限列車という単語で通じていた。
もう1度無限列車の映画だよ、と言い直しても友達の表情は変わらない。

嫌な予感がしながら、鬼滅だってば、と言うが、何それと返されてしまった。

釈然としないまま家に帰る。
部屋に入ると、置いてあったはずの煉獄さんのグッズは跡形もなく消えていた。

ふっざけんなよ！？と叫んだのは仕方ない。
推しグッズを勝手に消されたんだぞこちとら。許せん。

それにしても、これは私のせいだろうか。スマホで調べても鬼滅の刃は出てこない。他の漫画はそのままなのに。
皆から素晴らしいコンテンツを奪ってしまった。300億の男はどこへ行ったのだろう…。

もう1回だけ見たかった…ッ！！
杏寿郎さんにはもう会えないから、せめて映画の煉獄さんを見に行こうと…思って…ッ！！

正直ショックだ。
受験を乗り越えれば煉獄さんの姿が見れると思ってたのに。思ってたのに…！！うわーん！！

その日は思い切り泣いた。
一年経った今でも泣きそう。煉獄杏寿郎に会いたい。辛い。会いたい。

今日も朝から百均の櫛でしっかり髪を梳かしてから、杏寿郎さんに貰った櫛を使ってきた。
大切に毎日使いたいからね！！

因みに簪は毎晩眺めた後仕舞っておやすみしてる。
え？日常生活で付けていかないのかって？
ばっかやろー！！落としたり傷付けたりしたら嫌じゃん！！しっかり家で保管するもん！！

『…会いたいなぁ』

会いたい。会いたいよ。

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