【煉獄杏寿郎】全力で救いたい！【トリップ】

拾弐 ページ14

はい、どうも。
腕立て伏せ500回やりきりましたよ、えぇ。
なんなら上体起こしやら走り込みやらもしましたよ、えぇ！

『はぁ、はぁっ』
「ちゃんとやりきったようだな、感心感心」

煉獄さんは夜明け、任務から帰ってきてそう言った。

おわかりいただけただろうか。
私は夜明けまで走り込みをしていたんだ。

「千寿郎が朝餉を用意してくれている。少し休んだら食べよう」
『…はい』

いやご飯胃に入りますかねこれ…。

そう思っていた私ですが。

「うまい！うまい！」
『おいしい…』

千寿郎君の料理美味すぎてヤベェ。
えぇ、めっっちゃ美味しい。これはうまいうまい言いたくなるわ。

『千寿郎君は良い旦那さんになりますね』
「えぇっ！？」
『可愛い…』
「こらこら、あまり弟をからかってくれるな」

兄の方も可愛いので安心してください(？)
すみません、と笑って謝っておく。

『ご馳走様でした』
「む！？」
「えっ？」
『え？』

なんで二人共そんな驚いた顔をして…。

「具合が悪いのか！いや少し厳しくし過ぎたか！」
『な、なんでそうなるんです！？大丈夫ですよ！？』
「料理の味が変でしたか…？」
『な、なんで！？凄く美味しかったです！！』

心配そうな煉獄さんに、泣きそうな千寿郎君。
待て待てこの短い間に何があった。

「しかし、大丈夫ではないだろう！全く食べてないではないか！」
『え？いや…いつもより多く食べましたが…』
「…なるほど、いつもより多くか！信じられんな！」

煉獄さんは驚いた後、渋い顔をした。
私はそこまで少食じゃないぞ。普通でしょ！煉獄さんと比べちゃまずいでしょう！！

「では、料理がまずかった訳では無いのでしょうか」
『まずい訳ない！凄く美味しかった、これからももっと食べたいな』
「！はい！」

千寿郎君はぱぁっと笑顔を見せた。よかった誤解が解けて。
あとは煉獄さんなんだけど。

「A」
『は、はい。あ、下の名前で呼んでもらって構いません』
「む！？…では、A」

名前呼びキュンときました。推しだもの。

「もっと食べなければ強くなれんぞ！
ここにあるものは完食するように！」
『完食！？』

いや今で結構満腹で！！流石に完食は！！
てか量可笑しくない！？

『こ、これ以上食べてしまうと胃から溢れます。色々と。』
「大丈夫だ！耐えろ！」
『これは耐えるとかの問題じゃないです！』
「そうか！！なら俺が食べさせてやろう！！これでもう安心だ！！」
『何が安心なんですかー！！！！』

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