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あとさ、とカルマくんは話を続ける。
「A、あの時笑ったよね」
『…』
あの時、とは殺し屋の男を倒した時だ。
「笑うことだけはしないって言ってたのにさ」
『…作り笑いだし、あの男にならいいと思った』
「はー？なんで俺じゃなくてあんな奴ならいいわけ？」
歪んだ顔が好きとかほざいてたし。
私の笑顔くらいなら見せてやる、っていう一種のノリだったな。あの時は結構正気じゃなかった。
「そもそもなんで笑わないの？」
『…笑えないの』
心の底から笑えない。
元々小さい頃から泣くことは出来ても笑うことは出来なかった。
でも、
『父が交通事故で亡くなったと聞いて、』
あの日。
母から死んだと知らせを聞いた時。
『私、初めて心の底から笑っちゃった』
やっと開放された、やっと死んでくれたって。
あの時私は、無意識に笑みを浮かべていた。
『ショックだった。
自分は人の死を喜ぶような人間なんだって』
「でもそれは仕方なくない？辛い目にあってきたんだしさ」
『ん、そうかも…でも怖くて笑えない』
なんでだろ、とふにふに頬を触ってみる。
するとカルマくんは私の方を向き、私の頬を引っ張った。
『？にゃに』
「ふはっ、"にゃに"って可愛い」
『？？』
急にほっぺた引っ張るあたりカルマくんだって変人じゃないかな。
「Aってばちょっと優しすぎるっつーか。
俺だったらそんな奴笑うどころかもっと喜んで遺影に落書きしてやるし」
お供え物は激辛お菓子と泥水だね、と悪魔の顔になって笑うカルマくん。流石だ。
「ま、Aのそういう所も好きだけどさ」
『好き…』
「あっれ、まだ疑ってたの？
俺ずーっとAの事好きなんだけど」
そう言われて胸がきゅうっと苦しくなる。
なんだろう、これ？
「ところでさー。
肝試しとか言って実はくだらねーこと企んでるみたいなんだけど」
目の前にはツイスターゲームと書かれていた。
「面目ない…本当に面目ない…」
洞窟の外に出てみんな集まる。
殺せんせーは洞窟内でなんか勝手に怖がっていた。私以上に怖がりだ。
「要するに、怖がらせて吊り橋効果でカップル成立を狙ってたと」
「怖がらせる前に狙いがバレバレ」
本当だよ。肝試しでツイスターゲームやる意味が分からないよ。
「だって見たかったんだもん！手繋いで照れるふたりを見てニヤニヤしたいじゃないですか！」
「泣きギレ入った…」
「下衆い男だ…」
めっちゃ泣いてる。どんだけ見たかったんだろ。
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みかん - 女の私が惚れるぐらい夢主ちゃんが可愛い…なかなかない代物ですよこれは…とてつもなくキュンキュンします🤦♀️更新待ってます🫡 (4月1日 2時) (
レス) @page14 id: fa46f83f13 (このIDを非表示/違反報告)
りるる - 更新待ってます (2022年8月29日 10時) (レス) @page14 id: c3325bc4c5 (このIDを非表示/違反報告)
ばたー - めっちゃ面白かったです！更新無理しないでください! (2022年8月3日 11時) (レス) @page14 id: 0921c4fed7 (このIDを非表示/違反報告)
くま - すごくどタイプの小説ありがとうございます!!ずっと悶えながら読ませて頂きました！更新頑張ってください！ (2022年8月2日 14時) (レス) @page14 id: f411827b0e (このIDを非表示/違反報告)
8hc - こちらの続きはないのでしょうか…(/；ω；＼) (2022年7月11日 8時) (レス) @page14 id: 5316ade6bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼の戦姫ナキサ
| 作成日時：2020年5月4日 21時
