91限目 ページ2
走る。ひたすら走る。
窓から景色を見るに、ここは山頂のホテルだ。
そして今居る階はだいぶ上。
通路は長く続いている。入る部屋もない。
後ろからはあの殺し屋の男も歩いてついてきていた。
余裕な表情、私を見失っても探し出す方法があるのか。
「な、なんだ？」
「女が走ってくるぞ」
しばらく走っていると前に警備の男2人が扉を守っているのが見える。
どうやら私を止めようとしてくるらしい。
あー邪魔。
「ぐぁっ！」
走る足を止めずに2人の鳩尾に拳と蹴りを入れ、ついでに拳銃を1丁、ナイフ1本抜き取る。
武器が手に入るのは嬉しい。対策の幅が広がる。
そのまま前にある扉を開けた。
目に飛び込んできたのは、大きなステージホール。
「A！？」
「無事だったんだ、良かった！」
症状が出ていなかった一部のクラスの人達がそこにいた。あと男が倒れている。暗殺者？
ただ、ガラスに遮られていてそこにはいけない。
皆は治療薬を手に入れるため侵入したらしい。
最上階にボスがいるそうだ。
もう少し話を詳しく聞きたいところだが、それは叶わない。
「Aちゃん足速いねぇ。僕ついていくのに必死だったよ」
『っ…変態暗殺者』
「うん、その呼び方は流石に嫌かな」
事実じゃん。
背後から突然声が聞こえて、振り返ればさっきの男。拉致された時もそうだが全く気配がしなかった。
「A！」
「お友達の所へは行けないよ。このガラス、そうそう割れないからね」
防弾ガラスか。
さてどうする？この部屋で行き止まりだった。
逃げ道は塞がれている。
…戦うしか、無い。
「おっ、戦う気？いいね、やろうか」
そう言って笑う男。
私の武器は拳銃1丁、ナイフ1本。
対して男の武器はなんだ？
女の苦しむ表情が見たいなら、一発で仕留めるような事はしない筈。
「どうぞかかってきて？」
『…』
まずは様子見だ。ナイフを握って地面を蹴った。
接近し思いつく限りの攻撃を繰り出してみるが、全て避けられるか捌かれる。
不意打ちで銃を肩に向けて撃つが、予測していたかのように避ける。
こいつ、強い。
「すごいねぇ、こっちの世界に来た方がいいんじゃないかな？すぐ活躍できると思うよ」
こっちの世界、とは暗殺業のことだろう。
殺す気でいるくせに何言ってるんだか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 832人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みかん - 女の私が惚れるぐらい夢主ちゃんが可愛い…なかなかない代物ですよこれは…とてつもなくキュンキュンします🤦♀️更新待ってます🫡 (4月1日 2時) (
レス) @page14 id: fa46f83f13 (このIDを非表示/違反報告)
りるる - 更新待ってます (2022年8月29日 10時) (レス) @page14 id: c3325bc4c5 (このIDを非表示/違反報告)
ばたー - めっちゃ面白かったです！更新無理しないでください! (2022年8月3日 11時) (レス) @page14 id: 0921c4fed7 (このIDを非表示/違反報告)
くま - すごくどタイプの小説ありがとうございます!!ずっと悶えながら読ませて頂きました！更新頑張ってください！ (2022年8月2日 14時) (レス) @page14 id: f411827b0e (このIDを非表示/違反報告)
8hc - こちらの続きはないのでしょうか…(/；ω；＼) (2022年7月11日 8時) (レス) @page14 id: 5316ade6bc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蒼の戦姫ナキサ
| 作成日時：2020年5月4日 21時
