やりたいこと ページ26
メグが帰った後、磯貝君が部屋に戻ってきた。
私は少し気まずくて、磯貝君から視線を逸らして料理に集中した。
──なんで、私が気まずいんだろう。
理由は分からない。分かるはずもない。
「そういえば、片岡来てたけど会わなくて良かったのか？」
「あ、えと……火付けっぱなしだと危ないかなって！」
「あ、確かにそうだよな。」
納得してくれて、私はほっと安堵の息を吐いた。
磯貝君の貼ってくれた絆創膏が、水に濡れて光っていた。
「ビーフシチューできたから、食べよっか！」
私はお皿に盛り付けて、机に持っていき、皆でいただきますをした。
「A、料理上手だな……！ このビーフシチュー、凄く美味しいよ」
「ほ、ほんと？ 良かった……」
磯貝君だけでなく、弟さん達も喜んでくれて、私は温かい気持ちになった。
そして、ビーフシチューは我ながら美味しくできたと思った。
＊
＊
食べ終わった後、磯貝君にこんなことを聞かれた。
「そういえば、Aは高校どこ行くんだ？」
「私？ 私はまだ決まってなくて……正直、どこでもいいかなって思ってる。」
「そっか、意外だな……。てっきり決まってるのかと思ってたからさ。」
磯貝君にそう言われて、私は少し考え込むと、こう返した。
「私、皆みたいになりたいものとか決まってないし、やりたい事も特別無いし……つまんないよね、私。」
それなりの高校に入って、大学に行って、平凡な日々を送れればそれでいいと思ってた。
「でも、それってこれからまだまだ決められるって事だろ？ ゆっくり決めてけばいいんじゃないか？」
今は少し違うかもしれない。
「そうだね、ゆっくり決めてくよ！ ……でも、将来の夢は、強いて言うならお嫁さんかな？」
磯貝君の、お嫁さんになりたい。
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詩帆(プロフ) - 凄く素晴らしい作品！なんで順位ついてないの･･･？ (2021年7月13日 17時) (
レス) id: 46695abdda (このIDを非表示/違反報告)
コノハナサクヤ(プロフ) - 美桜さん» ありがとうございます！頑張らせていただきます！ (2019年1月27日 23時) (レス) id: d9d1b0d776 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - おおおおおもしいです！更新頑張ってください！ (2019年1月27日 20時) (レス) id: d73a6f0aa2 (このIDを非表示/違反報告)
コノハナサクヤ(プロフ) - 白木里沙さん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年1月25日 23時) (レス) id: d9d1b0d776 (このIDを非表示/違反報告)
白木里沙(プロフ) - んほんほんほほ（なんやこいつ） 新作ですね!!! いやー、一気に見てしまいます…！ 面白くて…続きが気になりすぎます…！ 更新、がんばってくだせぇ!!兄貴ィ!! (2019年1月24日 21時) (レス) id: 69bdcdfefa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コノハナサクヤ | 作成日時：2019年1月15日 23時
