2 ページ2
「俺が浮気してるって言いてぇのか？」
『なにか間違ってること言ってる？』
「…違ぇだろ」
さっきから何を言っても認めようとはしない。
まぁ、浮気してる？って聞かれてしてますって答える人の方が少ないか。
『もう隠さなくていいよ』
呆れたように私がそういえば“証拠あんのかよ”なんて生意気なことを言う。
証拠を見せたところで結果が変わるわけじゃないのに。
私は仕方がなく机の上に置いてあった圭介の携帯を手に取った。
なんなくロックを解除してメッセージのトーク画面を開いて圭介に見せる。
それを見ていた圭介は驚いた顔をしている。
「なんで…暗証番号知ってんだよ」
『馬鹿な圭介のことだからどうせ1並べてるんだろうと思って』
「…今までもずっと見てたのか？」
『なんで私が質問されてるの？聞きたいのはこっちなんだけど』
さっきから自分のことを答えようとしない圭介に向かって持っていた携帯を投げつける。
もちろんそのトークの内容は浮気相手との気持ち悪いくらいラブラブな会話。
考えただけで吐きそうだって言うのに実際に見たらそれなりに精神きつい。
『これだけじゃないよ？』
「…は？」
何も言い返せないのか、ただ黙っているだけの圭介にを置いてリビングにあるタンスを開ける。
そこには圭介の特攻服が入っている。
それを取り出し床に投げ捨てる。
無惨に床に落ちる特攻服の肩のあたりには真っ赤なリップ。
私はもともとそんな化粧はしない方で、しても薄いからこんなにガッツリした色のリップは塗らない。
完全に、他の女。
『夜な夜な出歩いて女の子とデートですか？』
「…それは、事故っていうか…」
『何が事故だよ。いい加減こっちも限界なの』
そう言い捨てた私は最後に追い討ちをかけるように寝室に向かう。
そんな私を見て圭介は焦ったように私を止めようとするが、そんなのお構いなしにドアを開ける。
『どちら様？』
「えっと…あの…」
『ここ私の家でもあるんですけど』
やっぱり、思ったとうりだった。
玄関に靴がある時点でまだ家には女がいるってこと。
急に私は帰ってきたもんだから圭介もこの女も相当焦っただろう。
その時に咄嗟に隠れるのは寝室しかないだろうな、ってなんとなく予想してた。
ほんとは心の何処かで外れてほしい、なんて思ってたけど。
無意味だったみたい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 497人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みや(プロフ) - さくたんさん» ありがとうございます！場地オチ機会あったらぜひ書きたいと思っています！ (2021年10月3日 22時) (
レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
さくたん - 場地さん落ちもみてみたいです！ (2021年10月2日 22時) (レス) @page33 id: 8ce623c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
さくたん - いいお話でした (2021年10月2日 11時) (レス) @page32 id: 8ce623c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - �Г気�» 嬉しいです〜！ありがとうございます！ (2021年9月30日 23時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - あやさん» 千冬頑張れー！って感じです！笑 (2021年9月30日 23時) (レス) @page21 id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みや
| 作成日時：2021年9月18日 3時
