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あれから3日後。
思った以上に真一郎の回復は早くて、すぐに退院になった。
退院の時なぜか私が呼ばれて荷物持ちになった。
万次郎に頼めや。
…なんて万次郎に声かけたけど断られた。
久々に家に帰ってくれば真っ先にベッドに飛び込む真一郎。
そして気持ちよさそうに顔を擦り付ける。
「あー、俺の布団ただいま」
『何にただいま言ってんの』
「病院のベッドくそ固ぇし痛ぇの。まじストレス」
『それはお疲れ様』
真一郎の言葉に適当に返事をしながら私は持ってきた荷物をしまう。
大体どこに何があるのか把握してる私って、結構やばい？
荷物をしまっていると、鞄から出てきたバイク関連の小道具達。
入院してる時までバイクって…ほんと好きだな。
とりあえず引き出しでいいかな、なんて思って取手に手をかけた時、後ろから真一郎にそれを阻止された。
驚いて真一郎の方を振り向けば何故か眉を顰めている。
『え、なに』
「そこは見んな」
『え、なんで』
「秘密のものが沢山入ってるんだ」
秘密のもの？なんだそりゃ。
…あ、まさかいつかのDVDとか？
あん時割ったDVDの他にもまだあったって言うのか。
割ってやりたい、なんて気持ちは一応抑えて見るのはやめておいた。
『ハイハイ、開けませんよ』
「あ、まさかお前AV関連だと思ってるだろ？」
『その言葉サラッと言わないで』
「違ぇからな！それはもっと見つからねぇ場所に隠してあっから！」
『言わなくていいわ！』
自らそう言ってくる真一郎の思わず引っ叩く。
すると真一郎は痛そうに頭を抱えていた。
いけない、怪我人殴っちゃった。
まぁしょうがないよね、これは私悪くない。
その時だった。
「あのー、今いいっすか…」
ドアの方から聞こえる声。
そちらに目をやればあの時の黒髪の男の子が気まずそうに立っていた。
あー、えっと…ケイスケくん？だっけ。
真一郎とのやりとりに夢中になりすぎて人が来ていることに気づかなかった。
恥ずかしい。
ケイスケくんの手にはお見舞い品かなんかの紙袋。
きっと謝りに来たんだろう。
『私帰るね〜』
「…は？帰んの？」
『いや私居たら絶対邪魔でしょ』
そう言ってひらひらと手を振りながらケイスケくんと入れ替わりで部屋を出る。
扉を閉めた瞬間聞こえる“すみませんでした！”と言うケイスケくんの声。
真一郎のことだから、きっと許しちゃうんだろうな。
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らいむ - 悲しい・・・でもとてもいい話ですごい感動しました。涙腺がぶっ壊れました。ありがとうございました！ (2023年1月6日 20時) (
レス) @page26 id: 7852438752 (このIDを非表示/違反報告)
箔月 - 涙が止まらない…それくらい感動しました (2022年1月31日 22時) (レス) @page26 id: c0f79eeeaa (このIDを非表示/違反報告)
奏(プロフ) - 最後の話読んだときまぢで涙止まりませんでした。悲しい夢オチ…｡:ﾟ(;´∩`;)ﾟ:｡ (2021年12月29日 19時) (レス) @page26 id: b29aa485ac (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 水無月さん» 最後の話すごい考えました笑素敵だなんて嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年9月20日 12時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 花蘭さん» 前作からありがとうございます！そんなに読んでもらえてるなんて嬉しいです！ (2021年9月20日 12時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや
| 作成日時：2021年9月4日 23時
