26 ページ26
それからしばらく。
私が食べ終わる頃には千冬の顔色も良くなって元気そうだった。
『もう大丈夫なの?』
「もうへーき」
『じゃあもう一回ジェットコースターに…』
「殺す気か」
ワンチャン?なんて思って聞いてみたけどやっぱりダメでした。
まぁ1回は乗れたから良いとしよう。
入場口でもらったパンフレットを開きながら考えていると千冬はそれを取り上げてある場所を指さした。
「あれ行こうぜ」
『…ぜったいやだ』
「良いじゃん俺ジェットコースター乗ってあげたんだし」
『それこれとは話別!』
「一緒だろ」
千冬は指さしていたのはお化け屋敷。
この辺じゃ1番怖い、なんて噂もあってこれだけは絶対行かないって決めてたのに。
千冬の言葉に対して思いっきり首を横に振ればそんなん関係ないと言わんばかりに私の腕を引っ張る。
「強制」
『やぁーだあああ』
「意外と怖くねーかもよ?もう諦めろ」
『ほんと嫌い!千冬だいっきらい!』
私がいくら叫んでも千冬が聞いてくれることはなく、結局すぐに中に案内された。
従業員の方からしたらこういうのはしょっちゅうなんだろう、慣れてやがる。
・
・
何分経っただろう。
結構な時間経ってた気がする。
やっとのことで出てきた私達。
結論から言うとめちゃくちゃ怖かった。
叫びすぎて喉痛いし、何度かお化けを殴ってしまったりもした。
そんな私をみて千冬は面白そうに笑うもんだからちょっとイラついた。
千冬こう言うの平気らしい。
可愛い顔してるのに。
最後の方は怖すぎてずっと千冬にくっついてた気がする。
距離が近い、なんてこと考えてもなかった。
とにかく怖すぎて。
『こ、わかったぁ、』
「……」
『千冬?』
お化け屋敷から出てきてそう言えば千冬がなにも反応してくれない。
いつもみたいにバカにしてくると思ったのに。
不思議に思って千冬の方を見れば口のほうに手を当てて私から顔を背ける。
不思議に思って顔を除けばそこには顔を真っ赤にさせた千冬がいた。
『え、どうしたの?』
「ばっ、見んじゃねぇよ、」
『顔赤いけど、具合悪い?』
「…そうじゃねーよ、全部お前が悪い」
『え、なんで私の所為?!』
私の所為だと言った千冬はそのままズカズカと先を歩いて行ってしまう。
なんで?と聞いても結局教えてくれなかった。
変なの。
1386人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みや(プロフ) - にるさん» そんな風に感じながら読んでもらえてすごく嬉しいです!ありがとうございます! (2021年9月3日 23時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - まちゃさん» ぜんぶ嬉しいお言葉ばかりで泣きそうです…!ありがとうございました! (2021年9月3日 23時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
にる(プロフ) - 読み始めた頃は物語がどんな感じで進んでいくのか予想がつかなかったのですごく面白かったです!新作も楽しみにしてます!! (2021年9月3日 11時) (レス) id: 1dc1023941 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - 終始きゅんきゅんしながら見てました; ;タイトルからして面白そうだなと思っていて、いつも通知が来る度喜んでました笑。夢主の性格もThe女の子という雰囲気がないところが好きです!次回作も楽しみにしてます! (2021年9月3日 9時) (レス) id: 9bf8242341 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 無気力に自信が有る人さん» 場地さんにはどっちでもいけるポジションでいてほしかったです()ありがとうございました! (2021年9月3日 2時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みや | 作成日時:2021年8月25日 0時