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『なんで私が千冬と2人で帰んなきゃいけないのー』
「こっちの台詞」
『千冬の所為だからね!』
「いや、あれは完全Aの所為」
帰り道。
何故か私は千冬と2人で帰っていた。
それにはもちろん理由がある。
場地の勉強終わるまで待ってようと思ったのだが、さっきみたく千冬と言い合いしていたら“お前らうるせぇから先帰れ”なんて言われてしまった。
冷たい。
そんな場地も好きだけど。
言い忘れていたが、私は場地に片想い中。
アピールしまくっていたが鈍感な場地がそれに気づくわけない。
そのうちに何故か千冬まで場地に懐いちゃって、ライバルみたいな存在になった。
『ねぇ千冬ぅ、コンビニでアイス買って食べてこ』
「賛成、暑すぎ」
『やったね』
まぁなんだかんだ言って千冬といる時間も嫌いじゃなくて、別に仲が悪いわけじゃない。
8月上旬、すでに気温は高く日が照りつける。
私がそう提案すれば、珍しく私にのってきた。
近くのコンビニに入れば、冷房が効いていて一気に体が冷える。
快適、エアコン最高。
『千冬の奢り?』
「んなわけねーだろ」
『意地悪』
アイスを選びながらそんな会話をする。
金欠な私にアイスの1個くらい奢ってくれてもいいのに。
結局別々にアイスを買い、歩きながらアイスを食べる。
口にバニラのアイスを入れれば、甘さが広がった。
やっぱり夏はアイスに限る。
『んぅーっま!』
「しみるわー」
『千冬おっさんみたい』
「うっせ」
隣でソーダのアイスを食べる千冬にそう言うと、少し睨まれた。
睨まないでよ、冗談じゃん。
そう思いながらアイスを食べていれば、千冬が私のアイスを見て言う。
「ソレ俺も食べたい」
『え』
私が言葉を返す前に、私の手を掴んで自分の方に引き寄せ私のアイスを食べる千冬。
顔にあたる髪の毛がくすぐったい。
「うん、こっちも美味い」
『な、な、なにして…っ、』
「え、なに照れた?場地さんのこと好きとか言ってるくせに」
『ちがっ、照れてないもん!』
「ふーん」
別に好きじゃない相手でもこういうのは恥ずかしい。
ていうか単純に慣れてない。
千冬の食べかけのアイスを、仕方なく口に運んだ。
捨てるなんて、できるわけないもん。
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みや(プロフ) - にるさん» そんな風に感じながら読んでもらえてすごく嬉しいです!ありがとうございます! (2021年9月3日 23時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - まちゃさん» ぜんぶ嬉しいお言葉ばかりで泣きそうです…!ありがとうございました! (2021年9月3日 23時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
にる(プロフ) - 読み始めた頃は物語がどんな感じで進んでいくのか予想がつかなかったのですごく面白かったです!新作も楽しみにしてます!! (2021年9月3日 11時) (レス) id: 1dc1023941 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - 終始きゅんきゅんしながら見てました; ;タイトルからして面白そうだなと思っていて、いつも通知が来る度喜んでました笑。夢主の性格もThe女の子という雰囲気がないところが好きです!次回作も楽しみにしてます! (2021年9月3日 9時) (レス) id: 9bf8242341 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 無気力に自信が有る人さん» 場地さんにはどっちでもいけるポジションでいてほしかったです()ありがとうございました! (2021年9月3日 2時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みや | 作成日時:2021年8月25日 0時